トリエステ観光のおすすめスポットご紹介！アドリア海の港町の見どころは？

みなさんはイタリア観光と言えばどこを想像しますか。ミラノ、フィレンツェ、ヴェネツィアなどなど数えればたくさんあります。今回ご紹介するトリエステはまだまだ知られざるイタリアの観光都市です。アドリア海に面したトリエステには観光のおすすめスポットや見どころのある名所がたくさんあります。トリエステがどんな街なのかご紹介していきます。

トリエステはイタリアの北東部に位置する港湾都市です。「紅の豚」で有名なアドリア海に面していて、スロベニアと国境に位置しています。歴史的にはオーストリア・ハンガリー帝国の領土であったりするなど長らくその領土を巡って悲しい紛争の舞台にもなりました。現在はイタリアの統治下にありもちろん安全に観光することができます。

数あるヨーロッパの観光スポットの中でも有数の人気スポットなのが人気アニメ映画の舞台にもなった「アドリア海」です。トリエステはアドリア海に面した港湾都市なので、「アドリア海」の魅力がたっぷりと詰まっています。「アドリア海」と調和のとれた都市景観は街そのものが見どころのようなもので、トリエステを旅する際はかかせないスポットです。

トリエステは港湾都市として栄えてきた歴史があり、造船の技術に優れていました。そこで造船場が発達し、軍艦などの製造も行われてきました。現在でもイタリアの有名な造船会社である「フィンカンティエリ社」はトリエステに本社を置いています。貿易の中継地として栄えた歴史を観光を通して感じることができる都市でもあります。

トリエステ出身の著名人はたくさんいます。サッカーのイタリア代表の元監督だったチェーザレ・マルディーニ氏もその一人です。イタリア代表監督時代は息子のパオロ・マルディーニ選手とともにワールドカップに出場した経験を持っています。他にも作家のスザンナ・タマーロ氏やイタリアの著名なトランぺッター、マウロ・マウル氏などがいます。

トリエステへの期待が高まったところで、日本からトリエステへのアクセス方法をご紹介します。トリエステには「トリエステ＝ロンキ・デイ・レジョナーリ空港」という空港がありますが、残念ながら日本からトリエステへの直行便はありません。近年イタリアへの観光客の増加に伴い成田国際空港や関西国際空港からはイタリアへの直行便が発着しています。

イタリアへのアクセスは先ほどご紹介した日本からの直行便が断然おすすめです。どの便でもたいてい12時間ぐらいのフライトでイタリアへ到着します。イタリアで拠点となる空港はローマにある「ローマ・フィウミチーノ空港」、ミラノにある「マルペンサ空港」、ヴェネツィアの「ヴェネツィア・マルコ・ポーロ空港」となります。

イタリアの国際線の空港に到着したら、いよいよ目的地となるトリエステへと向かいます。ご紹介した3つの空港のうち一番トリエステに近いのは「ヴェネツィア・マルコ・ポーロ空港」となります。この「ヴェネツィア・マルコ・ポーロ空港」からは最寄りのヴェネツィア・メストレ駅を使ってトリエステ中央駅へとアクセスすることも可能です。

ローマの「フィウミチーノ空港」やミラノの「マルペンサ空港」に到着した場合もご安心ください。イタリアは主要な観光都市を結ぶため国内線や電車など空路も陸路も充分に発達しています。空路なら「トリエステ＝ロンキ・デイ・レジョナーリ空港」を、陸路なら「トリエステ中央駅」を確認しておくことをおすすめします。

空路でイタリアに到着した後は鉄道での移動をおすすめします。イタリアは観光立国の先進国として各主要な観光都市を鉄道でアクセスできるので、都市間単位の移動には鉄道が非常に便利です。到着した空港により鉄道のアクセス時間や経費などはそれぞれ異なりますが、鉄道から見える景色もイタリアの見どころの一つと言っても過言ではありません。

お待たせしました。トリエステの概要がわかったところで、いよいよトリエステの見どころやおすすめの観光スポットをご紹介していきます。まず最初にご紹介したいのがアドリア海に面した断崖にそびえる「ミラマーレ城」です。この「ミラマーレ城」はインターネットで検索をすると「ミラマール城」としてヒットしますが、それには理由があります。

「ミラマーレ城」と「ミラマール城」果たしてどちらが正しいのか、答えはどちらも正しいのです。それには歴史的な背景があります。この「ミラマーレ城」を築城したのは、時のオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフⅠ世の弟マクシミリアン大公です。19世紀の中ごろに建設されました。マクシミリアン大公自身が生活をしたお城なのです。

そしてオーストリアの母国語は主にドイツ語でした。そう、「ミラマーレ城」はイタリア語の発音、「ミラマール城」はドイツ語の発音なのです。ですから、歴史学的にはオーストリア帝国時代の「ミラマール城」が観光の時はイタリアの「ミラマーレ城」が用いられているのです。ヨーロッパの歴史の深さを名前からでも感じることができるスポットです。

「ミラマーレ城」は見どころたっぷりのお城です。まずはその外観とアドリア海に広がる敷地内公園の美しさです。その景観はまさに自然と建築物の芸術品、思わずカメラのシャッターを切ること間違いありません。次に建築物そのものも見どころです。オーストリア、ドイツ、イングランドなどの特徴的な建築がまるで融合するように建設されているのです。

さらにはなんと部屋の中には日本や中国をイメージした部屋まであります。当時のオーストリア帝国の偉大さがうかがい知れます。断崖に建つロケーションも「ミラマーレ城」の美しさを際立たせています。アドリア海を望む「ミラマーレ城」でその景観の美しさに包まれながら歴史の息吹を感じてみませんか。トリエステのおすすめスポットです。

トリエステの街並みを歩いて石畳になっている階段の先に「サン・ジュストの丘」はあります。トリエステの綺麗な街並みを見渡せる丘なので、トリエステに訪れた際にはぜひ一度この「サン・ジュストの丘」に登ってみてください。アドリア海とトリエステの建築物が見事に調和した美しい街の様子が一目でわかるはずです。

次にご紹介したいのが「サン・ジュスト城」です。「サン・ジュスト城」は先ほど紹介した「ミラマーレ城」とは違い要塞として建築された、言わば城塞です。ヨーロッパの歴史ではこの丘は古くから砦として利用されてきて、15世紀にトリエステの自衛のために現在の「サン・ジュスト城」の一部が建設されました。内部には武器などが展示されています。

次にご紹介する「サン・ジュスト聖堂」は一見すると他のヨーロッパの教会や寺院と違って少し変わった趣の教会です。なぜならこの「サン・ジュスト聖堂」はもともと11世紀に建立された2つの教会があり、14世紀にその2つの教会が1つ合わさってできた教会です。2つの教会を繋ぐ増築部分はまた年代が違う、まさに歴史を越えた教会なのです。

「サン・ジュスト聖堂」の見どころはなんといってもモザイク画です。中に入ると中世ヨーロッパの雰囲気を漂わせるモザイク壁画が出迎えてくれます。このモザイク壁画の見どころはそれぞれ描かれた年代が異なり、各年代の時代背景を感じることができます。中にはなんと5世紀ごろのモザイクも存在しています。芸術性も高くおすすめのスポットです。

実はこの「サン・ジュスト聖堂」ですが、先程ご紹介した「サン・ジュスト城」と合わせて両方とも「サン・ジュストの丘」にあります。ですので、この3つの観光スポットはアクセス面でも楽に移動できます。こちらの「サン・ジュスト聖堂」と「サン・ジュスト城」も含めて「サン・ジュストの丘」は絶対に外せないトリエステの見どころです。

この「ヴェルディ劇場」は正確には「ジュゼッペ・ヴェルディ劇場」といいます。あの「アイーダ」や「椿姫」、「リゴレット」などで有名なオペラ作家の「ジュゼッペ・ヴェルディ」の名前を冠した劇場で、オペラを鑑賞することができます。ヨーロッパの歴史あるオペラは今も色褪せることなく観光客やオペラファンを楽しませてくれています。

「ウニタ・ディタリア広場」はトリエステを代表する観光スポットです。トリエステと言えばこの「ウニタ・ディタリア広場」を思い出す人も少なくありません。トリエステの歴史を象徴するかのような建物が立ち並び、周りにはお洒落なカフェなどもあります。この「ウニタ・ディタリア広場」を拠点に各観光地へアクセスする方もいます。

このトリエステを代表する観光スポットの「ウニタ・ディタリア広場」ですが、催しものやイベントなども行われています。市街地にあるので非常にアクセスしやすく市民も集いやすいので観光客だけでなく市民の憩いの広場としても機能しています。トリエステを訪れたならこの「ウニタ・ディタリア広場」は決して外すことはできないおすすめスポットです。

「ウニタ・ディタリア広場」を代表するこの象徴的な建物は実はトリエステの市庁舎なのです。ですので、高々とイタリア国旗が掲げられています。トリエステを始めとしてイタリアの多くの都市ではこのように昔の建物を今も活用しています。文化と伝統の調和を重んじる姿勢からも歴史を大切にする考え方がうかがい知ることができます。

港湾都市トリエステだけあってその湾岸を望む景色も見どころです。「ミラマーレ城」を背景にした美しい風景を楽しむことができます。市街地からのアクセスも大変便利です。アクセスはトリエステのメイン通りとなるフリウリ通りから海の方にかけてすぐなので散歩がてらにサンライズタイムやサンセットタイムに出かけてみるのもおすすめです。

「なんでトリエステなのにローマなの」と思われた方もいるかもしれませんが、このトリエステの「ローマ劇場」はローマ帝国時代の建築された劇場なのです。長らく知られていなかったのですが19世紀に発見され、現在に至ります。このあまり手をかけずにやや朽ち果てた感じが近年の観光スポットにない時代の哀愁を感じさせてくれます。

最後にトリエステのおすすめのスポットとしてご紹介したいのが「トリエステの街並み」です。トリエステはその歴史的背景から良くも悪くも様々な国家の影響を受けてきました。「古代ローマ帝国」やハプスブルク家の「オーストリア帝国」など数え上げればきりがありません。また戦禍にもさらされた悲しい歴史も持っています。

そんなトリエステだからこそ他の観光都市とは違う魅力がこの街にはあります。トリエステはイタリアはもちろんオーストリア、ドイツ、東ヨーロッパなどの影響を受けているのでその各時代ごとの建築物が多彩な表情を見せてくれます。街並みそのものに歴史と文化の見どころがギュッと詰まっています。この街並みを散歩するだけでも観光を満喫できます。

イタリアと言えばワインを目当てに旅するかたもいるほどワインの産地として有名です。もちろんトリエステでもおいしいワインを楽しむことができます。トリエステがあるフリウリ＝ヴェネチア・ジューリア州は「白ワインの聖地」と呼ばれていて、トリエステにはこのフリウリワインがたくさん流通しています。街中で美味しいワインを楽しんでください。

今回はまだまだ知られざるイタリアの観光都市トリエステについてご紹介してきました。トリエステは歴史深いイタリアの中でも独特の存在感が際立つ観光都市です。散歩をするだけでもその息吹を感じることができるはずです。アドリア海を臨む美しい街並み、ヨーロッパの様々な文化が調和するトリエステにぜひ一度遊びにでかけてみませんか。