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京都の下鴨神社で行われる御手洗祭とは?
京都の下鴨神社では、毎年「御手洗祭」というお祭りが行われています。下鴨神社には御手洗池という池があり、そこに足を浸して無病息災を祈ります。その為「足つけ神事」とも呼ばれる御手洗祭ですが、足つけ神事は一体どんなことを行うお祭りなのでしょうか。今回はその足つけ神事の内容や、おすすめの服装、そして出店している屋台などをご紹介します。
京都の御手洗祭が行われる下鴨神社は世界遺産!
御手洗祭「別名足つけ神事」が行われる下鴨神社(賀茂御祖神社)は、世界遺産に登録されている神社です。京都には上賀茂神社という神社がありますが、その神社と並んで京都最古と言われている歴史ある神社です。下鴨神社には紀元前から群生していると言われる原生林がその歴史を物語っています。それゆえ、パワースポットとしても人気のある神社なのです。
下鴨神社は、紀元前90年に神社の瑞垣が修造されたという記録が残されている歴史が深い神社です。一説によると、それ以前から存在していたのではないかと言われています。下鴨神社は枕草子や源氏物語の舞台としても登場しており、今も昔も人々に愛されている神社です。歴史を味わいたい方は、下鴨神社に一度訪れてみることをおすすめします。
京都の御手洗祭は別名「足つけ神事」
下鴨神社で行われる御手洗祭は、そのお清めの方法から足つけ神事とも呼ばれています。字面を見てしまうと御手洗祭なのに足つけ神事とは、なんとも不思議な感じがしてしまいますが、下鴨神社にある御手洗社の池で行われる神事ですので、お祭りの名前は御手洗祭、そしてその池に足をつけて身を清めるので、別名が足つけ神事というようです。
足つけ神事が行われる御手洗池は、御手洗社という災難除けの神様が祀られています。その御手洗社は井戸の上に建てられている為、又の名を「井上社」ともいうそうです。その井戸から湧き出る水が御手洗池を作り、その池の水で足つけ神事が行われます。足つけ神事には例年たくさんの人が訪れて、心身を清め、無病息災を願って行くそうです。
京都の御手洗祭はどんなご利益がある?
京都の下鴨神社で行われる御手洗祭は、無病息災を祈願して行います。その他にも安産祈願や災厄抜除にもいいとされています。無病息災の無病とは、病気をしないこと、持っていないことを指し、息災は仏の力を借りて災害や病気などから逃れるという意味があります。そういった意味から無病息災は病気をせずに健康でいられるという意味になるそうです。
御手洗祭で得られるご利益には、無病息災の他にも安産祈願や災厄抜除などのご利益もあります。ですからご自身が妊娠された場合や、大切な家族、友人の安産を願ってこの御手洗祭に参加するのもおすすめです。自分も病気や怪我をせずに健康な赤ちゃんを産めるように祈願する、そして産まれてくる新しい命も元気である事を願って御手洗祭に参加しましょう。
京都の御手洗祭はどんな事をする?
では、京都の下鴨神社で行われる御手洗祭の内容をご紹介していきます。まずは境内に受付がありますので、そちらで受付を済ませてください。おそらくたくさんの人が列に並んでいるのですぐに場所がわかるはずです。そしてその受付でお供え料を納めてください。以前は200円だったのですが、300円に値上がりしてしまったようです。
そして受付で料金を支払うとロウソクを手渡されます。そのロウソクを持って御手洗池に入っていきます。池に入る際に靴を脱ぎ、手で持って歩く事になりますので、できるだけ手が自由になるバッグなどを持っていく事がおすすめです。そして受付で渡されたロウソクに火をつけるタイミングですが、池を歩いていると種火がありますのでそこで火を灯します。
その後、なるべく火が消えないように池を進み、御手洗社の前に備え付けられている祭壇にロウソクを献灯しましょう。そしてしっかりと手を合わせてお祈りしてください。井戸から湧き出ている御手洗池の水は夏場でも「冷たい!」と感じる冷たさで、心身ともに清められている気分になれます。大人の膝ぐらいの深さですので、小さなお子様は注意が必要です。
京都の御手洗祭でご神水をいただく器は「鴨のくぼて」
御手洗池でのお祈りが終わったら、次はご神水をいただきます。このご神水をいただく事で、御手洗祭の一連の神事を終える事になります。このご神水には力が宿っており、無病息災と延命長寿に効くと言われています。飲むと頭もシャキッとする冷たさのご神水は、「鴨のくぼて」という器でいただきます。この鴨のくぼては購入する事も可能です。
この鴨のくぼては、下鴨神社にある糺の森で出土した「くぼて」を元に作られたものなのです。くぼてとは、神前にお供えをするものを入れるための器です。神様にお供えするために作られた器でいただくご神水は、なんとも言えず高貴に感じられ、身が引き締まる気分にさせてくれます。神聖な気持ちを自宅でも味わいたい方は、購入することをおすすめします。
京都の御手洗祭でしか手に入らないものがある?
御手洗祭では、この祭の期間中にしか手に入れる事ができないものがあります。そのうちの一つが足型をした足形祈祷木です。足つけ神事ということから足を型どった足形祈祷木は、見た目がなんだか可愛らしく、ご利益にかかわらず欲しくなってしまいます。しかしきちんと無病息災・健脚祈願が込められていますので、見た目が可愛いだけではありません。
その他にも御手洗池から流れる水でできた「御手洗川」で採れた「かんむし封じの神石」という小さな黒い石も御手洗祭でしかお目にかかることのできないものです。このかんむし封じの神石は古来から信仰されている石で、毎年新しいものに交換しなくてはいけません。毎年この楽しいお祭りに参加する口実としても1度購入してみるのがおすすめです。
京都の御手洗祭に参加するのに適した服装は?
ではここで御手洗祭に参加するために、おすすめの服装をご紹介していきます。まずはなんといっても脱着のしやすい靴を履いていく事がおすすめです。御手洗池の中を歩くために、靴を脱ぎ、池を渡り終わったらまた靴を履くことになるので、レースアップのスニーカーやブーツなどを履いていくと、時間がかかってしまいますし、少し面倒だと感じるでしょう。
そこでおすすめの靴は濡れても問題ないサンダルです。クロックスでもいいですし、ビーチサンダルでもいいでしょう。もちろんその他のサンダルや靴でも濡れて良いものであれば足が濡れたまま履くこともできますし、便利です。靴の脱着の煩わしさと、濡れた足を気にする事がなくなります。めんどくさいのが嫌いな方は、サンダルが何よりおすすめです。
そしてもう一つ大切なことは、膝上までまくることができる衣類をきていくということです。御手洗池は成人のおおよそ膝くらいまでの水深があります。そのため、タイトなパンツなどを履いて行って、膝上までまくることができないとなると、服がびしょびしょに濡れてしまいます。ですから、さっと上までまくることができる衣類がおすすめです。
京都の御手洗祭に参加するために必要な物はある?
御手洗祭には、特に参加するために持参しなくてはいけないものはありません。しかし、持って行った方がいいおすすめの物は、間違いなくタオルです。「濡れても夏場は乾くから必要ない」という方もいるかもしれませんが、サンダルではなく普通の靴を履いて行った方は、御手洗池から上がった際に濡れた足を拭くためのタオルがあると便利でおすすめです。
あとは、小さなお子様を連れて行く場合は、着替えを多めに持って行った方がいいかもしれません。大人の膝まである水深の池に入るとなると、小さな子では身体中が水で濡れてしまうでしょう。万が一びしょびしょになってしまった場合にも着替えの用意があると安心です。大人も、転んだりすることもあるかもしれませんので着替えがあるといいでしょう。
みたらし団子は京都の御手洗祭が発祥?
御手洗祭と聞くとやはり連想するのはみたらし団子ではないでしょうか。みたらし団子はこの御手洗が発祥だと言われています。御手洗池から水が湧き出る際に、プクプクと泡が発生するのですが、その泡が小さな団子のように見えるということからみたらし団子が生まれたそうです。泡の姿を見てみたらし団子を想像するとは、なんとも京都らしい感じがします。
御手洗祭の屋台などでも買うことができるこのみたらし団子は、通常お目にかかるみたらし団子とは少し見た目が違います。通常のみたらし団子は団子が4つぴったりとくっついて串に刺してありますが、御手洗祭で購入できるみたらし団子は連なった4つの団子とは少し離れた場所に1つ団子が刺されています。全部で5つの団子が刺さっているみたらし団子です。
この離れた場所に刺してある団子にはきちんと意味があります。御手洗祭で購入することができるみたらし団子は、一番上の離れた団子が頭を意味していて他の4つの団子が人の体の四肢を表しています。昔は神事の際に使う人型の代わりにお供えをし、終わると家へ持ち帰って食べていたそうです。由緒正しいみたらし団子は、加茂みたらし茶屋がおすすめです。
京都の御手洗祭に屋台は出る?
御手洗祭の開催期間中には、屋台がずらっと並びます。その中にみたらし団子の屋台も出店されますので、加茂みたらし茶屋に行かなくても食べることができます。その他にも鯖寿司の屋台が出ていたり、うどんの屋台が出ていたりと、様々な種類の屋台があるので、何を買おうか悩んでしまいます。通常のお祭りの屋台よりも京都を感じられておすすめです。
御手洗祭の屋台ですが、御手洗祭の開催時間中の日中から夜の21時まで屋台営業を行うということです。ですが、出店している屋台は毎日営業しているわけでもないそうで、正確な屋台の営業日は不明ですが、土日祭日など人の出が多い日には屋台も営業するようです。確実な屋台情報が欲しい方は、下鴨神社に問い合わせてみるのもいいかもしれません。
京都の下鴨神社で行われる御手洗祭はいつ開催?
肝心の御手洗祭の開催日ですが、毎年7月の丑の日の前後5日間で行われます。2018年の御手洗祭は7月20日から29日まででした。2018年の御手洗祭は終わってしまいましたので2019年まで楽しみを取っておいてください。毎年開催日は変わりますので、もし御手洗祭に行こうと予定を立てる場合は公式のホームページなどで日程を確認するといいでしょう。
京都の御手洗祭の混雑する時間帯は?
御手洗祭は、初日は朝5:30から開始して、夜の21時まで開催しています。初日以外は朝の9時から夜の21時まで開催と、日中から夜にかけて長い時間楽しむことができるお祭りです。日中の暑い日差しの中、御手洗池を歩いて、冷たい水でひんやりとするのもいいでしょう。とても暑い時は、ご神水を頭にかけてもらうこともできますのでおすすめです。
しかし、一番人気があり、混雑する時間帯は、何と言っても日が落ちた夕方から夜にかけての時間帯です。御手洗祭はロウソクに火を灯しますので、日が落ちてきた頃に御手洗祭に参加すると、とても幻想的で素晴らしい雰囲気を味わうことができます。その雰囲気を味わうためにたくさんの人がこの時間帯に訪れて休日ともなると、とても混雑してしまいます。
休日などの夕方は、御手洗池に入るまでに1時間以上待つこともあるようです。もしも待つことが嫌いでパパッと済ませたい方は平日の昼間がおすすめです。平日ならそこまで混雑することもありませんし、暑い日には気持ちよく御手洗池に足を入れることができます。夕暮れの幻想的な雰囲気を取るか、並ばずに入れる平日を取るか、選択してみてください。
京都の御手洗祭が行われる下鴨神社へのアクセス
御手洗祭が行われる下鴨神社へのアクセスについてご紹介します。まずは車でアクセスする場合は、下鴨神社西側に駐車場がありますので、そちらを利用するといいでしょう。高速道路京都東ICを降りて、約10分程度で到着します。また、京都駅からタクシーを利用する場合は約20分ぐらいかかり、料金は2000円から3000円かかるということです。
次にバスや電車でアクセスする場合は、京都駅から北大路駅まで地下鉄烏丸線に乗って北大路駅から市バスに乗って向かうのがおすすめです。乗り換えが少なくあまり悩まずにすみます。市バスは1番か205番というバスに乗り約25分程度、下鴨神社前、もしくは糺ノ森前で下車するとすぐにアクセスできます。とてもわかりやすいのでおすすめのアクセス法です。
住所:京都府京都市左京区下鴨泉川町59
電話番号:075-781-0010
京都の御手洗祭で心身を清めよう!
京都の歴史ある世界遺産の下鴨神社で行われる御手洗祭は、ただ見るだけのお祭りではなく、参加型のお祭りです。誰でも参加できますし、足つけ神事を行った後の心身が清められて清々しい気持ちを味わうことができます。夏の暑い日に行う神事にぴったりな御手洗祭にぜひ一度アクセスしてみて、体感してみてください!
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