沖縄といえばシーサーが人気
沖縄といって必ず思い浮かべる物のひとつは、シーサーではないでしょうか?沖縄の家には、屋根や玄関に当たり前のようにシーサーがいます。ちょっとこわもてなのに、どこか愛嬌のあるシーサーは、沖縄のお土産でも人気です。そこでシーサーの正しい置き方を紹介します。ぜひ参考にして、シーサーに災いから守ってもらいましょう。
沖縄の伝説の獅子シーサーとは
沖縄ではシーサーを伝説の獣とし、獅子のことを沖縄の言葉でシーサーと発音したとされています。スフィンクスや日本の狛犬と同様、古代オリエントのライオンだと伝えられています。紀元前6000年頃エジプトやインドでは強さの象徴として、ライオンの像がつくられていました。
そして13~15世紀ごろシルクロードを渡り中国へ、そして沖縄へ伝わったとされています。当時、本物のライオンを見たことのなかったアジアの人々は、その噂から強さの象徴を想像し、それぞれの解釈を加えてライオンの像を作っていました。それが長い年月を経て今のシーサーになっていったのです。
シーサーは守り神
昔、獅子は王宮や一部の貴族のみが設置していました。しかし1689年冨盛村で多くの火災が発生し、困った村人達が風水師に相談したところ、村を見下ろす八重瀬岳に向かって獅子を置くように言われました。そしてその通りに獅子を設置してみると不思議と火災がピタリとおこらなくなったと言われています。
最古のシーサーらしい pic.twitter.com/zvcdrQtDqn
— みめつ (@mimetu_lgm) March 25, 2017
ちなみにその時の獅子は、今でも設置されていて最古のシーサーと言われています。この時から、村落獅子を設置すれば災いを防ぐと言われ、いつしか民家にも守り神としてシーサーを屋根にのせる風習が広がっていったのです。そして今でも、魔除けや守り神として、屋根や門柱、玄関などにシーサーは設置されているのです。
シーサーにはオスとメスがいる
日本の東大寺南大門の金剛力士や狛犬が、ペアで守護神とされているように、シーサーも二体で一対として置くことが一般的です。一説ではオス、メスの概念とは別の神々しい生き物とも言われているようですが、多くはオス、メスのペアで一対になっています。二体のシーサーの、どちらがオスでどちらがメスか見分けられるでしょうか。
シーサーの口に注目してみよう!
宮古島空港ではシーサーが出迎え、見送ってくれます。
— saya (@saya_ism) April 27, 2016
シーサーの口が片方は空いていて片方が閉じていること、それには意味があること、雄雌があること、初めて知りました。#YOUGOTABOX pic.twitter.com/9OXivo886R
シーサーの顔をよく見てみると、表情が違うことが分かると思います。特徴としては大きく口を開いているほうがオスで、悪霊を追い払い、福を呼び込む役割があります。口を閉じているほうはメスで、たくさんの福を呼び込み、それを逃がさないようにすると言われています。このように口を見て一対になるように置くといいでしょう。
実は所説あるようですが、阿吽(あうん)で一対と考えれば、ペアで邪気から守ってくれているのも納得だと言えるでしょう。また、オスが口を開いているのは「男ははっきりと物事を言うべき」メスが口を閉じているのは「女は慎ましやかにするべき」との解釈もあるようです。
シーサーの基本的な置き方
左右の置き方が大切
二体で一対のシーサーですが、置き方にはポイントがあります。基本的にはシーサーを正面から見て右側が口を開けているオス、左側が口を閉じているメスと言われています。しかし場合によっては逆に置くこともあるようです。また魔除けとしての効果を引き出すために、邪気を家の中に入れないように、外へ向けるのがよいとされています。
沖縄ではシーサーが玄関や屋根の上に多く見られるのもそのためです。でも、沖縄のような置き方は現実的には難しいでしょう。左右が逆にならなければ、それぞれの環境に合った置き方で大丈夫です。注意点として、ペアのシーサーの高さが合うものを選ぶようにしましょう。あまり差があると魔除けとしての効果が薄れてしまいます。
家を邪気から守る置き方
シーサーに限らず、阿吽の置物を調べたら、向かって右に阿(口の空いてる方)、左に吽(閉じてる方)が正しい置き方らしい。 #シーサー #癒される pic.twitter.com/YZdKaC0RKv
— メガロン雅@握手 (@megaron_masa82) September 2, 2014
またシーサーはペアである二体の間で結界をつくり、邪気が入り込まないようにしてくれているとも言われています。玄関などに左右両脇に置くのは、少しでも結界を広くするためです。窓際やベランダなどでも同じ効果があります。顔を外側に向けて設置することで、邪気を追い払い、家の中に災いが入らないようにしてくれているのです。
玄関前や屋外への置き方
沖縄ではマジムン(魔物)は、人の通る道を歩くと言われています。なので人の通る方へ向けてシーサーを置くのです。玄関や門柱に置くときには、それなりの大きさのシーサーを置くことになるでしょう。まずは設置する場所をきれいにしましょう。屋外ではシーサーが倒れたりしないように、ボンドで固定するのがおすすめです。
シーサーを外へ出しておくと、どうしても汚れやシミが気になってきます。ブラシで水洗いなどをすることは可能ですが、シーサーにとってのシミや汚れは、それだけの長い月日、その家を守ってきた象徴と言えます。ですので、汚れやシミも楽しむくらいの気持ちで、シーサーに感謝をするといいでしょう。
室内への置き方
今は、お土産などでも色々な形や色のシーサーがあります。ちょうど部屋の飾りとして置く人も多いのではないでしょうか。もし、シーサーを魔除けやお守りとして置くのなら、まずは飾り物扱いを止める必要があります。きちんと守り神として扱うことでシーサーも喜び、魔除けの効果を発揮してくれるでしょう。
古くから魔除けとして飾られていたシーサー。
— gallery shop kufuu (@kufuu_shop) February 12, 2017
いつの時代も勇ましくも愛嬌のある表情で、家族をやさしく見守る頼もしい守り神なんです。https://t.co/ETVBNsII3m#育陶園 #シーサー #やちむん #沖縄 #kufuu pic.twitter.com/7KnXhQsDnx
まずはシーサーを置く場所をきれいにしましょう。そして屋外と同じように、人の通る道の方へ向けるといいでしょう。また、方角にこだわるなら鬼門とされる北東へ向けるのもおすすめです。しかし、せっかく室内に置くのですから、顔を逆にするのも残念です。置き方にこだわらず、自分の心安らぐ好きな所へ置いてもよいとされています。
向かい合わせの置き方もある
シーサーを魔除けとして置く場合、外からくる邪気を払うために顔を外へ向けなければなりません。体と顔がまっすぐ正面を向いているシーサーなら問題なく左右に置くことができるでしょう。この写真のように横向きのシーサーの場合、こうして向かい合わせに置くことが多いと思いますが、これはあまりおすすめできないようです。
向かい合わせに置いてしまうと、お尻の方が外側になり結界としての力がなくなってしまうのです。そこで左右のシーサーを前進させ、お互いをクロスするように置いてみましょう。位置が逆になりますが、それぞれの顔がクロスするように内側を向き、お尻が内側になります。こうすることで魔除けの効力も保つことができるのです。
シーサーの置き方と注意点について
シーサーは左右の置く位置を逆にしてしまうと、その意味も逆になってしまうと言われています。口を閉じたメスは幸せを逃してしまい、口を開いたオスは幸せを跳ねのけてしまうと言われているのです。守り神としてシーサーをおくなら左右が逆にならないように気を付けて正しく置きましょう。
またペアのシーサーをぴったりと並べて置くのは、仲良く見えて縁起がいいように見えますが、実はその逆で、二体の間の結界があまりにも狭くなってしまい、災いを防ぐ効力が期待できないとされています。最初からペアでくっついているシーサーは仕方ないですが、一体ずつ置く時は、離しておくほうがよいでしょう。
シーサーの置き方への考え方
悪い気=邪気を跳ね返してくれるのに最も効果的なアイテムはシーサーです。玄関に置くと、強いエネルギーで邪気をはね返してくれるでしょう。特に石や金属の素材を選ぶと、小さいサイズでも効果は絶大。#風水 pic.twitter.com/ddJOS83oz9
— 直居由美里 (@naoi_yumily) August 6, 2016
シーサーには必ず決まった置き方があるわけではありません。ただ、阿吽のように一対の場合や風水的に見て魔除けの効果があるようになど、様々な理由から一番良いとされている方法が広く伝わっているようです。また、シーサーを置く数にも決まりはありません。お気に入りのペアがあったら、いくつでも置いてあげてください。
シーサーは顔を見ているだけで邪念が払われるなどともいわれます。外側を向けることにこだわって逆を向いていたのではシーサーの顔を見ることができません。置き方にこだわるよりも、シーサーへの感謝の気持ちを持って、大切に扱うことの方が大事だと言えるでしょう。
正しい置き方でシーサーのパワーを引き出そう!
沖縄の守り神ともいえるシーサーは、その不思議な力で邪気を払い、福を呼び込んでくれると言われています。正しい置き方で、玄関や部屋に置くだけで、何となく守られているような安心感さえ与えてくれるシーサーは、沖縄の人だけでなく、シーサーを持つすべての人にとって大切な守り神なのだと言えるでしょう。
玄関の置物にこれはいかが?
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