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イタリアの大聖堂”ドゥオーモ”
イタリア語でその街の大聖堂を指すドゥオーモはイタリア各地に大小合わせて100以上存在します。それぞれに規模や歴史、建築様式などが異なり、その街に行ったらまずは訪れたいおすすめ観光スポットですが、ドゥオーモの中でも、その規模や建築様式においてとても有名なミラノのドゥオーモを中心に、ドゥオーモについてご紹介していきます。
ドゥオーモの魅力&歴史紹介①:"ドゥオーモ"とは
ミラノのドゥオーモ。
— Zauberer*(つぁうべらー) (@17Zauberer) March 6, 2017
何回訪れても良いところだった。
重厚感やゴシック建築のデザインが好き。#GothicArchitecture #milan#duomo pic.twitter.com/WVeBeJzf0a
そもそもイタリア語の"ドゥオーモ"が指す"大聖堂"というのはカテドラル(cathedral)のことで、カテドラルというのは司教の座る壮大な椅子"司教座"を有する教会で、このカテドラルを有する教会が豪華で大きいことから、"大聖堂"を示す"ドゥオーモ"と呼ばれるようになりました。
ドゥオーモの魅力&歴史紹介②:ミラノのドゥオーモ
Entering the Duomo, on the right wall, next to Ariberto sarcofagus, there is a stone with this quote: #GetyourSpire pic.twitter.com/mbD0C0Z3Az
— AdottaUnaGuglia (@AdottaUnaGuglia) July 18, 2016
一般的にドゥオーモというとイタリアのミラノの大聖堂を意味することがほとんどです。1386年に最初の「基礎となる石」が置かれてから完成までに500年をかけたといわれる世界最大の規模のゴシック様式の素晴らしい建築様式や細かい彫刻は、ミラノ随一のおすすめ観光スポットです。
ドゥオーモの魅力&歴史紹介③:ドゥオーモの建築様式
ミラノのドゥオーモの特徴は大理石でできた豪華なゴシック様式です。ゴシック様式とは12世紀後半から花開いたフランスを発祥する建築様式で、尖塔(尖った党)や、飛び梁(空中にアーチを架けたような梁)が特徴です。大理石で造られたドゥオーモの大きさは全長が158M、幅が93M、高さが108Mもあります。
ドゥオーモの魅力&歴史紹介④ドゥオーモの尖塔
ミラノのドゥオーモには(下から見るとわかりづらいのですが)この尖塔が135本も存在し、そのすべての先端に成人像が彫られており、一番高い尖塔には金のマリア像が施されています。当時はこのマリア像より高い建築物を建ててはいけないという法律もあったほどです。
ドゥオーモの魅力&歴史紹介⑤:ドゥオーモの大理石
ちなみにドゥオーモの建築材料の大理石ですが、イタリアはローマの時代から大理石をアルプス山脈から切り出し、建築材料として使用していました。石切り場から山の斜面をそのまま滑らせたり、木製のそりを使い移動させたりしていました。これらの方法は第二次世界大戦後まで続いたそうですので、当時は建築するもの大変ですが、材料を運ぶのも大変な労力を要したと想像できます。
ドゥオーモの魅力&歴史紹介⑥:ドゥオーモ広場の治安
ミラノのドゥオーモの入り口は広場になっており、観光客から地元の人まで待ち合わせなどに利用しています。ドゥオーモの荘厳な佇まいに圧倒されて、ついぼーっとしてしまいがちですが、実はこの場所はあまり治安が良くなく、スリグループなどが集団で観光客を狙っていますので、お財布はもちろん、スマホなどもお尻のポケットや口の広く開いた鞄などに入れないように注意してください。
ドゥオーモの魅力&歴史紹介⑦:ドゥオーモのファサード
ミラノのドゥオーモのファサード(建物の正面部分)には5つの扉があります。建築当時は木製だった扉ですが、19世紀に青銅に変えられました。またこの扉には聖母マリアの生涯、新約聖書が彫られていて、キリストが捕らえられるところなども描かれています。扉の上にはイブの創造に関しての彫刻がされています。
ドゥオーモの魅力&歴史紹介⑧:ドゥオーモでの服装
ミラノのドゥオーモ。タンクトップなど、肩を出した服装での入場はNGなのでご注意を! pic.twitter.com/u9LWIWizH6
— ステラ (@stellagiap) July 7, 2017
内部に入るためにはセキュリティーチェックがあり、大きな荷物は持ち込みできませんが、預けることはできます。また、観光地といえども寺院ですので服装には配慮しましょう。夏などでも、男性の帽子(女性の帽子はOK)、タンクトップやサンダル、ミニスカートなどあまり露出の多い服装は入場できない場合もあります。
ドゥオーモの魅力&歴史紹介⑨:ドゥオーモの内部
見たものの中では、ドゥオーモ内部の柱が素晴らしかったです。Social Eventでドゥオーモのコンサートに行き、自分が柱フェチだと気付きました。今まで見た教会の中で一番感激しました。 pic.twitter.com/Dxex3PbNte
— takibata (@takibata) July 10, 2016
あまりにも華やかな外観と対照的に内部には荘厳な雰囲気が漂っています。高い天井と52本の巨大な柱、中央にある主祭壇は4世紀に建てられた前身のサンタ・マリア・マッジョーレ教会時代のものです。主祭壇上部のランプにはキリストが磔にされた時の釘が収められているそうです。
また薄暗い建物内で一際美しいのが側面のステンドグラスです。ステンンドグラスは大聖堂の特徴の一つであり、絵の内容は聖書をモチーフにしたもので、キリスト伝、聖母伝、聖人伝などが描かれています。やはりドォーモに行く前に簡単に聖書の内容を知っておくのがおすすめです。ドゥオーモ見学がより感慨深いものになります。
内部をより広く見せる工夫としてミラノのドゥオーモは当時主流だった半円型の天井ではなく先の尖ったアーチ型の天井を採用しました。この先尖アーチは下から見上げると天井がより高く上に伸びている錯覚に陥り、高い天井がより高く感じるのです。
ドゥオーモの魅力&歴史紹介⑩:ドゥオーモとレオナルド・ダ・ヴィンチ
空に伸びるいくつもの尖塔はゴシック建築の特徴のひとつですが、当時天才芸術家として名をはせていたレオナルド・ダ・ヴィンチもこのプロジェクトに参加していました。ダヴィンチは画家としてだけでなく、医学や建築にも造詣が深かったというのは有名ですね。彼は大聖堂の丸いドーム状の屋根部分の建築を担当しました。
ドゥオーモの魅力&歴史紹介⑪:ドゥオーモとミイラ
私の好きなロンギヌスの槍:sparkles:
— ぽてちょ (@nomd0406) June 4, 2017
イタリア内の特に大きな教会では
聖遺物や聖人のミイラが多く安置されています:church:️ pic.twitter.com/dEtD3Bp2DF
内部の装飾は彫刻やステンドグラスだけでなく、絵画の数々も展示されています。また、回廊の側面にドゥオーモの建築に貢献した聖人たちのミイラ(ご遺体)が飾られています。イタリアでは聖人の遺体を祈りの対象として教会で祀ることがよくあります。
ドゥオーモの魅力&歴史紹介⑫:ドゥオーモの屋上テラス
ミラノのドゥオーモ屋上。尖塔群が美しい。
— 那須高原 NasuKogen (@ftxby239) March 2, 2015
Top of the Duomo, Milano, Italy pic.twitter.com/KtO8CeONAw
ミラノのドゥオーモは屋上に上がることができます。階段で上がる場合とエレベーターで上がる場合とチケットの価格が微妙に違うのですが、体力と時間の節約のためにはエレベーターをおすすめします。
さて屋上テラスに上がると135本の尖塔とその先に彫刻されている成人の姿が間近に見ることができます。間近でみるとその技術の素晴らしさと、これを仕上げた職人たちの執念を感じ、この建物を大切にしてきたイタリア人の誇りも感じます。
屋上からも見られる金のマリア像よりも高い建物を作ってはいけないという法律があったほどなので、屋上からの眺めは素晴らしく、ミラノの街を一望することができます。まるでマリア像がミラノの街を見守っているように思えます。
ドゥオーモの魅力&歴史紹介⑬:ドゥオーモ博物館
ドゥオーモの中には「ドゥオーモ博物館」があります。ドゥオーモの建築の経緯や、尖塔の黄金のマリア像、や聖人のレプリカを見ることができます。レプリカですが、詳細をゆっくり見ることができるので、とてもおすすめです。
ドゥオーモの魅力&歴史紹介⑭:ドゥオーモのチケット
今日は朝から曇り空。午後は雨みたいなので、朝一番でドゥオーモへ。行列もなく、すんなり屋上へ。 pic.twitter.com/0wnvij0peR
— tabiusagi (@reikoym) May 1, 2015
ミラノのドゥオーモはいつも観光客でにぎわっており、チケットはすぐに購入できても、入場までに時間がかかりますのでスケジュールには余裕を持ってお越しください。チケット売り場はドゥオーモ周辺に4か所あり、一番早いところは朝8時から営業しています。夜は午後6時までです。ドゥオーモ自体の観覧可能時間は朝8時からで、最終入館時間は午後6時頃、閉館時間は午後7時となっています。
ドゥオーモへの入場料は2ユーロですが、そのほかに2種類ほどチケットがあります。おすすめはドゥオーモパス(A)というもので、屋上テラス(エレベーター)、ドゥオーモ大聖堂、博物館、サンジョヴァンニ・アッレ・フォンディー洗礼堂、サン・ゴッタルド教会が含まれており、館内を撮影することもできるチケットで、15ユーロです。小学生未満は無料です。
ドゥオーモの魅力&歴史紹介⑮:フィレンツェのドゥオーモ
さて、通常ドゥオーモと言えば「ミラノのドゥオーモ」を指すことがほとんどですが、イタリアにはもう一つ世界に名をはせる有名なドゥオーモがあります。それがフィレンツェにある「フィレンツェのドゥオーモ」です。コチラもイタリアでは人気のおすすめ観光スポットですので簡単にご紹介します。
あなたはどちらからのアングルが好きですか?
— 京大卒フィレンツェ公認ガイド 加藤まり子 (@mariko77kato) July 15, 2017
どっちから見てもきれいな #フィレンツェ #ドゥオーモ 特に夕陽に映える様は美しい:sparkles:
大聖堂、洗礼堂、ドーム、鐘楼でセット。 pic.twitter.com/HjHBCUJRgs
「フィレンツェのドゥオーモ」は正式名称が「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」(花の聖母マリア大聖堂)という名前で特にオレンジ色の帽子のようなドームのある大聖堂は石積み建築のドームとしては世界最大で、後期ゴシック建築から初期ルネサンスの典型的な建築物として有名です。
フィレンツェのドゥオーモは1296年から建築が開始され、170年以上の年月をかけて建築されました。白の大理石をベースに赤や緑の大理石が使用されたデザインは大変美しい外観で、「花の聖母マリア」という名前がぴったりです。またスケールとしては全長153M、幅90M、高さ107Mと聖堂としては世界で4番目に大きいものになります。
フィレンツェのドゥオーモの外観もまた素晴らしいのですが、フィレンツェのドゥオーモで圧巻なのはクーポラ(帽子のような部分)の内側のフラスコ画です。旧約聖書を題材にした「最後の晩餐」が多くの画家の協力により描かれています。フィレンツェのドゥオーモは入場無料なのですが、クーポラ部分への入場には8ユーロかかります。
ドゥオーモ観光で芸術と宗教を学ぼう!
いかがですか。イタリア各地に存在するドゥオーモですが、ヨーロッパの芸術は特にその宗教との関わりを感じずにはいられません。また、キリスト教というと「イエスキリスト」を信仰する宗教と思われますが、西欧カトリック教会ではむしろその母の「聖母マリア」に対する強い信仰があるようです。宗教を学ぶことはその土地の人々の考え方を知ることになるでしょう。ドゥーモの観光はそんな視点で観光するのもよいですね。
もっとイタリアの情報を知りたいアナタへ!
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