ピサを観光しよう！ドゥオモ広場などおすすめスポットが満載！

ピサはイタリア中部にあるトスカーナ州ピサ県の県都で、ティレニア海に面した港湾都市です。街はアルノ川両岸に繁栄し、11世紀から13世紀にかけてベネチア、ジェノバ、アマルフィと並び、勢力のある4大海洋共和国の一つでした。世界遺産に認定されているドゥオモ広場はピサを代表する観光スポットで、その中にピサ大聖堂やその鐘楼であるピサの斜塔があります。ここではピサ･ドゥオモ広場を中心にご紹介します。

ピサの斜塔のあるピサ･ドゥオモ広場へ行くには、フィレンツェから普通列車または快速列車を利用すれば約1時間半でピサ･セントラル駅に着きます。そこからバスかタクシーを使い、約10分でピサ・ドゥオモ広場に行くことができます。徒歩の場合は20分ぐらいで着きます。ピサへのアクセスは比較的容易ですので、是非足を伸ばしてみて下さい。

ピサを代表するドゥオモ広場には壮麗で見応えのある大聖堂、美しい八角形の洗礼堂、そしてピサのシンボル的存在の鐘楼、併せて3つの建物があります。この大聖堂に付属する鐘楼がピサの斜塔です。この広場は｢奇跡の広場｣とも呼ばれており、ピサ･セントラル駅から徒歩でも楽に行ける場所にあります。

ピサ大聖堂はピサのドゥオモ広場に建てられたロマネスク様式の聖堂で、1987年にユネスコ世界遺産に登録されています。ロマネスク様式は、11世紀から12世紀の西ヨーロッパで広まった建築などの美術様式で、ローマ時代の建築の影響が強く見られることからこのように呼ばれています。この聖堂の建築には多くの芸術家や建築家が関わっており、11世紀後半からの50年余と13世紀後半の10年余に渡り建設されています。

上から眺めるとクロスの形をしたピサ大聖堂は、奥行き95メートル、幅32メートルにも及ぶロマネスク様式の傑作と云われています。ドゥオモのファサード(正面)には無数のアーチとそれを支える柱が並んでおり、建物全体に軽快で優美な印象を与えています。これがピサ･ロマネスク様式の一番の特徴と言えます。

大理石の塔、ピサの斜塔はピサ大聖堂の鐘楼として建てられたもので、1173年に着工しましたが、アルノ川が運んできた土砂の上に建てられているため下地が弱く、建設途上で早くも地盤沈下のため傾き始め、工事は一時中断されました。着工から約200年後の1372年に工事は完成しましたが、傾きを修正できず、そのまま54メートルの高さの塔が建設されました。塔は南方向に5度以上傾いていました。

ピサの斜塔は2000年頃に大規模な改修工事が行なわれ、現在の傾きが約4度に修正され落ち着いた状態になっています。塔の一番下の部分は開口部のないアーチが並び、菱形模様で飾られています。その上には優美な細身の円柱による回廊が6層取り巻いています。塔の内部は重量ができるだけ内側に落ちるように工夫され、直径8メートル弱の空洞になっています。

このピサの斜塔については、16世紀にガリレオ･ガリレイによる落下実験が成されたようですが、この行為に対して行なわれた異端尋問の弾圧に際し、ローマ法王が塔の頂上でお詫びの公式声明を行なったことでも広く知られています。現在は塔が安定しているため、有料で最上階まで階段を使って上がることができます。ただし、混雑時は人数制限をされることがありますので注意が必要です。

ピサのドゥオモ広場にある洗礼堂は円筒形の建物で、基本的にはロマネスク様式で建てられていますが、上部にはゴシック様式が使われており、二つの様式が見事に調和した建物となっています。白とグレーの大理石が帯状にはめ込まれた姿は優美と言う他ありません。この堂は1152年に着工しましたが、完成までに200年強の月日を費やしました。そして現在の形が整ったのは14世紀半ばになってからです。

洗礼堂の中には説教壇がしつらえてあります。この説教壇はピサーノ親子によって造られた、イタリア･ゴシック彫刻を代表する作品です。8枚のパネルを6本の円柱と人物像の彫られた5本の柱が支えており、中央の柱には、信仰、希望、慈愛を表わす擬人像が彫られています。この説教壇は天井が高いため、音響効果が素晴らしいことでも知られています。

ピサの斜塔は登れる人数が制限されているため、登りたい方は事前に予約をしていくことが必要です。入場チケットの予約はピサの斜塔の公式サイトから簡単にできます。ネット予約は希望日の20日前から前日まで購入可能ですが、直前だと売り切れる場合がありますので、早めの購入をおすすめします。オンラインで完売の場合でも、当日券を現地窓口で購入できる場合もあります。

ルッカはピサ駅から電車で約30分ほど行ったところにあります。この街は周囲4キロメートル強を城壁に囲まれた小さな城塞都市で、17世紀に築かれたものです。ルッカは観光客も少なく素朴な雰囲気が漂う落ち着いた街で、19世紀の作曲家プッチーニの生誕地でもあります。この素朴な街並みは、訪れる人々の旅の疲れを癒してくれることとでしょう。

サン.カシャーノ･デイ･バーニはトスカーナ州シエーナ県にある温泉リゾートで、｢イタリアで最も美しい村｣コムーネの一つです。この村は、古くから素晴らしい温泉が湧出するスポットとして知られています。こんな素敵なリゾートで、のんびり旅の気分を味わってみるのも良いのではないでしょうか。

オルチャ渓谷はトスカーナ州シエーナ県にある広い谷です。なだらかな丘陵と糸杉が織りなす美しく牧歌的な田園風景が一面に広がっています。この糸杉の広がる光景は、ルネッサンスの時代も現代においても、数多くの芸術家たちに親しまれ、愛されています。周囲にはバーニョ･ヴィニョーニという有名な温泉があり、訪れる人々の心を癒してくれます。

ヴォルテッラは古代ローマ帝国時代以前に中部イタリアで栄えたエトルリアの歴史が今も残る、高台に造られた街です。そしてトスカーナ州ピサ県のコムーネの一つでもあります。この場所には巨大な防壁の一部や遺跡が残っています。ピサからシエナ等への移動の途中に広がるチェチナ渓谷とその中心地、ヴォルテッラの街は、その美しい眺望や素朴で美味しい地元料理で訪れる旅行者を和ませてくれます。

ピエンツァはトスカーナ州シエーナ県のコムーネの一つで、1996年にユネスコ世界遺産の文化遺産に指定された街です。中世の面影を強く残す美しい街並みのある高台から、眼下にやはり世界遺産に認定されているオルチャ渓谷を望むことができます。この場所は二つの世界遺産を同時に楽しめる贅沢なおすすめスポットです。

アレッツォはトスカーナ州にある県の一つです。旧市街にはサンフランチェスコ聖堂、サンタマリア･デッラ･ピエーベ教会、アレッツォ大聖堂、メディチ家城塞など、中世からルネッサンス期にかけて造られた神殿や聖堂があり、土器や青銅器、像などが多数発掘されています。ここもおすすめの観光スポットです。

リストランテ･ラ･スカレッタは魚料理専門の高級レストランです。新鮮な魚は勿論、パスタも美味しいイタリアンシーフード店です。ノーチラスレストランは、地中海風高級イタリアンレストランで、カジュアルな雰囲気の中で新鮮な地中海料理が食べられます。ボニは夫婦で経営しているこぢんまりとした快適なシーフードレストランで、フレンドリーでアットホームな雰囲気が魅力です。

トラットリア･イル･カンパノは地元の料理の味と言った感じの温かみのあるレストランです。手ごろな値段で地元料理が食べられるトラットリアです。ロステリーノは小さなレストランですが、お手頃の値段で食べられる上質なイタリアンサンドイッチは絶品です。ガストジアストはイタリアでポピュラーなパニーニの美味しい人気店です。ピサにはこの他にも美味しいレストランがたくさんあります。

ピサのお土産のおすすめはなんと言ってもトスカーナ産の赤ワインです。キャンティ赤ワインのミニボトル入りは1本500円前後とお手頃です。他にもピサの斜塔の形をしたスタンドライトが人気です。このライトをベッドサイドの読書灯として使えば毎夜楽しく寝られそうですね。価格は約1200円ですが、電圧が220ボルトですので日本で使用する場合には注意が必要です。

ピサのお土産で見逃せないのがピサの斜塔マグカップです。このカップは斜塔のイメージで傾いているのがみそで、約500円前後で購入できます。この他にも斜塔Tシャツはピサの斜塔周辺にある多くのTシャツショップで販売されています。またキーホルダーは手軽な価格で購入できますので、複数の友達へのお土産には最適です。他にもピサ名物のハチミツもお土産に向いているのではないでしょうか。

アレッサンドロ･デラ･スピーナホテルはピサ駅から徒歩圏内にある川に近いホテルです。ホテルのスタッフは親切ですしバスルームも大きくきれいな3つ星ホテルです。ホテルサンラニエーリは朝食の種類が豊富で美味しさも格別です。部屋もモダンで清潔感がある素敵なホテルです。ロイヤルビクトリアホテルはピサ駅とピサの斜塔の丁度中間の川沿いにあるホテルで、設備は古いですが価格はリーズナブルです。

B&Bホテルピサはピサ駅や空港から若干離れていますが、価格が格安な上、ホテル自体は明るく素敵なインテリアでまとめられ、スイミングプールも付いた素晴らしいホテルです。ホテルディステファノはピサセントラル駅から徒歩15分と立地が良い上、朝食も種類が豊富でアットホームな雰囲気のホテルです。この他にもピサには沢山のホテルがあります。

イタリアのトスカーナ州にあるピサは歴史的な広場や遺跡に恵まれた観光スポットです。ピサの斜塔は知らない人がいないぐらい有名ですが、ちょっと足を伸ばせば、牧歌的な田舎街や温泉のあるリゾート地など、豊かな自然や景観に触れることができます。イタリア観光を計画する時は是非ピサを含めてお考え下さい。