ロレーヌ観光の見どころは？キッシュなどおすすめグルメもご紹介！

フランスへ旅行に行かれる方は、行き先をパリに限定していませんか?パリ以外にもフランスには素敵な観光地がたくさんあります。そこで、フランス・ロレーヌ地方についてご紹介します。ロレーヌ地方の観光の見どころ、そしてロレーヌ地方のおすすめのグルメをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

ロレーヌ地方は、フランスの北東部に位置しています。ドイツとの国境に近い地域で長年ドイツとの係争地でもありましたが、第二次世界大戦以降にフランス領となりました。ロレーヌ地方の広さは、東京都の約10倍もあります。約230万人もの人々が暮らしています。

ロレーヌ地方は、森林が豊かで自然公園や湖などがいくつもある大自然あふれたた場所です。ミネラルウォーターの産地としても有名なロレーヌ地方には他にどんな見どころがあるのでしょうか。ロレーヌ地方でおすすめの観光スポットなどをご紹介します。

ロレーヌ地方で2年に一度開催されている国際熱気球大会があります。ロレーヌ地方自然公園で10日間にわたって開催される世界最大級の熱気球大会です。熱気球以外にもヘリコプターや凧式気球、グライダーそして飛行機など多種多様な空を飛ぶ乗り物を見ることができます。

1989年から続いているこの熱気球大会の見どころは、同時に400以上の熱気球が空を飛ぶことです。カラフルな熱気球が一気に空に舞い上がる瞬間は圧巻で、ギネス世界記録をも更新しています。ぜひこの大会に合わせてロレーヌ観光してみてください。

ロレーヌ地方・バカラ村の中心部にあるサン・レミ教会をご紹介します。ノアの箱舟をイメージした外観と、ガラス製品で有名なバカラ製のクリスタルガラスを使用したステンドグラスがサン・レミ教会の見どころです。ステンドグラスは色彩がとても鮮やかで、シンプルな外観からは想像できない美しさを放っています。

所在地：1 Avenue de Lachapelle, Baccarat

ロレーヌ地方のメッスで開催されるミラベル祭りをご紹介します。ミラベルとは、スモモの一種で丸くて甘い味が特徴です。ロレーヌ地方でミラベルは、タルトやジャム、ブランデー、リキュールなど様々な形で楽しまれています。メッスはミラベルの産地として知られており、毎年8月末にミラベル祭りが開催されます。

ミラベルの収穫時期に開催されるミラベル祭りの見どころは、民族音楽に合わせて色とりどりの花で飾られた山車行列です。街中がお祭り騒ぎになり、パレードは大変盛り上がります。ロレーヌ地方は、フランスの中でも第三位の花の収穫量を誇るので美しい山車をぜひ実際に見てみてください。

ロレーヌ地方の中心地となるメッスにあるサン・テティエンヌ大聖堂もロレーヌ観光の見どころです。ゴシック建築の大聖堂内部にあるステンドグラスは絶対に見逃せません。20世紀に活躍した画家マルク・シャガールが手掛けた部分のステンドグラスをぜひご覧ください。

サン・テティエンヌ大聖堂は元々小さな礼拝堂でしたが、信仰の中心となり大聖堂へと拡張されました。大聖堂内部には、ステンドグラスがいくつもありその美しさにはため息が出ます。綿密な絵柄と色彩が魅力のステンドグラスは、天井までびっしりとはられています。

所在地：La Cathedrale Saint-Etienne de Bourges 18000, Bourges

キッシュという食べ物をご存知でしょうか。キッシュは、卵と生クリームを使って作るロレーヌ地方の郷土料理です。パイ生地で器を作り、その中に卵と生クリーム、ベーコンそしてチーズを加えて焼き上げます。キッシュにはさまざまなバリエーションがありますが、ベーコンとチーズが入るのがロレーヌ地方の特徴です。

キッシュの語源は、ドイツ語のクーヘンです。ロレーヌ地方がドイツとの国境に近いことから、クーヘンが変化してキッシュとなりました。ロレーヌ地方のキッシュはベーコンとチーズが入るのが特徴ですが、それぞれの家庭によってほうれん草を入れたり、玉ねぎを入れたりとママン（母）の味があります。

ロレーヌ地方で有名なキッシュの名店としてナンシーにある「L'Excelsior」があります。夕方以降はほぼ満席になる人気のお店ですが、アール・ヌーボーの装飾が魅力的で、落ち着いた店内でゆったりとキッシュを味わうことができます。キッシュの他にも伝統的なフランス料理を味わうことができます。

キッシュの他にはどんな美味しいものがあるのでしょうか。旅行に行ったらその地方でしか味わえない郷土料理やお菓子、野菜に果物、そして飲み物などを味わいたいですよね。ここからは、ロレーヌ地方のおすすめグルメをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

細い貝殻の形をしたお菓子「マドレーヌ」をご存知の方は多いと思います。フランスを代表するお菓子ともいえるこのマドレーヌは、実はロレーヌ地方が発祥です。マドレーヌとは、フランス人の女性の名前のことです。諸説はいろいろとありますが、マドレーヌが誕生したのは250年も前のことです。

マドレーヌは、卵・砂糖・粉・バターで作るシンプルなお菓子です。フランスの家庭では、まず最初に習う家庭料理として親しまれています。ロレーヌ地方からフランス全土に、そして世界中に広まったお菓子です。本場フランスでは、温かい紅茶に浸して食べる方法も好まれています。

ミラベル祭りでも少し触れましたが、ロレーヌ地方で収穫される「ミラベル」という果物がおすすめグルメです。スモモの一種で、フランスでは万能フルーツとして好まれています。ミラベルは、夏の中旬から秋の終わり頃にかけて最盛期を迎えます。ミラベルの旬は約6週間と短いのです。

ミラベルは、黄金色がとてもキレイなプラムの一種で上品な甘さが特徴です。世界中で生産されているミラベルの約7割がロレーヌ地方で生産されています。旬の短いミラベルは、さまざまな方法で調理・保存されます。ジャムやコンポートに加工されるのが一般的な方法です。蒸留酒に加工されることもあります。

フランス国内のお菓子屋さんでは、ミラベルを使ったタルトを一年中味わうことができます。ぜひ召し上がってみてください。他にもミラベルのジャムをヨーグルトにかけて食べたり、チーズと合わせてクラッカーに乗せて食べたり、お肉料理に使ったりもすることができます。

ロレーヌ地方で生産されるワインもおすすめです。黒ぶどう（赤ぶどう）から作られる白ワインが有名です。もちろん赤ワインも人気です。野うさぎのラベルがとっても可愛いワインは、「コート・ド・トゥール」という蔵のワインです。ぜひお土産にいかがでしょうか。

ヴィジタンティーヌは、卵白・砂糖・焦がしバター・小麦粉を使った伝統的な焼き菓子です。フランスのお菓子にはよく卵が使われますが、卵黄ばかりが重宝され卵白が余ってしまいます。そこで余った卵白を捨てないようにと発明されたお菓子です。クグロフという王冠型を使って焼き上げます。

フランスの有名なお菓子としてマカロンをご存知な方も多いでしょう。ロレーヌ地方が発祥の「ナンシーのマカロン」は、隠れたおすすめグルメです。ロレーヌ地方のマカロンは、マカロン生地をシートの上に絞り焼き上げそのままの状態で販売されています。素朴な焼き菓子をぜひ味わってみてください。

タルト・タタンもロレーヌ地方の伝統的なお菓子です。バターと砂糖でこんがり焦がしたりんごの風味が抜群のタルト・タタンは、アップルパイとはまた違った美味しさが魅力です。アイスクリームや生クリームと一緒に食べると一層風味が増します。

ロレーヌ地方の見どころやおすすめのグルメをご紹介しましたが、いかがでしたか?古き良き建物から、伝統的な郷土料理そして家庭的で素朴なお菓子など、ロレーヌ地方には魅力がたくさんあります。フランスへ旅行される際は、観光地をパリに限定せず、ぜひロレーヌ地方へも訪れてみてください。