九州へひとり旅！観光や温泉・グルメを楽しむおすすめルートを紹介！

九州は海と山が織りなすダイナミックな風景、独自の食文化、歴史遺産、良質な温泉など本州とはまた違った魅力のつまった地です。九州新幹線の完全開通で移動も便利になりました。そんな九州へひとり旅に出かけませんか。最高のひとり旅が効率よくできるおすすめルートをご紹介します。

福岡を訪れたなら必ず行っておきたいのが太宰府天満宮です。学問の神様として名高い菅原道真公を祀る全国の天満宮の総本宮として多くの参拝客が訪れます。受験の合格祈願はもちろんのこと、開運のパワースポットとしても人気です。毎年2月上旬から3月中旬にかけては200種類約6000本の梅の花が見ごろを迎えます。

太宰府天満宮の参道にあるスターバックスは、サントリー美術館などの設計で有名な隅研吾建築都市設計事務所が手がけたものです。隅氏らしい木材を使った「和」のスターバックスは観光客にも大人気です。また太宰府天満宮から徒歩5分のところには貴重な国宝などを多数展示した九州国立博物館がありますので足をのばしてみましょう。

太宰府天満宮から電車とバスで1時間20分ほどの柳川は福岡の名所をめぐる王道ルート。柳川藩立花氏、10万9000石の城下町として栄えた町です。観光のメインはなんといっても町を縦横するお堀をどんこ舟に乗って周遊する約1時間半のお堀めぐり。船頭さんのガイドが心地よい舟の旅です。運が良ければ若い船頭さんのあっと驚くパフォーマンスを見ることができます。

柳川はうなぎの特産地だったことから、うなぎのせいろ蒸しが名物グルメです。昼食を柳川でとるなら、せいろ蒸し発祥の店、元祖本吉屋がおすすめです。江戸時代から受け継がれる秘伝のたれと変わらぬ製法で作るうなぎのせいろ蒸しは身がふっくらとしていて絶品。肝吸いとうなぎの酢の物がついたせいろ蒸し定食は4200円です。

住所:福岡県柳川市旭町69 電話番号:0944-72-6155

観光する時間に余裕があるなら柳川から電車で1時間半ほどの佐賀県吉野ヶ里遺跡へ。邪馬台国の跡ではないか?という議論が今も続く日本最大級の環濠(かんごう)集落跡です。物見櫓や高床式倉庫など弥生時代後期の遺跡が忠実に再現された歴史公園になっています。

佐賀県で温泉を楽しむなら嬉野(うれしの)温泉へ。電車で吉野ヶ里遺跡から2時間ほどです。嬉野温泉は同じく佐賀県にある武雄温泉とともに1300年をこえる歴史を持つ古湯です。嬉野温泉のお湯はナトリウムを多く含む少しとろみのあるのが特徴です。「嬉野温泉 華の雫」ではさまざまな部屋のタイプがあり、伊万里牛などを使った会席料理が自慢の宿です。

住所:佐賀県嬉野市嬉野町岩屋川内甲445-1 電話番号:0954-43-5066

嬉野温泉から長崎県に移動します。長崎でも有数の人気観光スポット、グラバー園へ。一番の見どころ、旧グラバー住宅は現存する日本最古の木造洋風建築です。展望所の近くにはさわると恋がかなうという話題のハートストーンもあります。園内には全9棟の美しい洋館があり、それぞれ個性的な魅力を持っています。

長崎のご当地グルメといえば長崎ちゃんぽんと皿うどん。異国文化が多く残る長崎ならではのグルメです。グラバー園から徒歩で8分、1899年創業の四海楼(しかいろう)は長崎ちゃんぽん発祥のお店です。太めの麺と豚骨スープと鶏ガラスープをブレンドした絶品スープで作られたちゃんぽん(972円)はぜひ味わいたいものです。

住所:長崎県長崎市松が枝町4-5 電話番号:095-822-1296

続いては長崎県の軍艦島へ。明治から昭和にかけて炭鉱で栄えた端島(はしま)の跡地です。今は無人で廃墟になっていますが、2015年「明治日本の産業革命」のひとつとして世界遺産に登録されました。今では年間10万人以上の観光客が訪れる人気スポットになっています。

軍艦島を見学するためには上陸ツアーへの参加が必要です。いくつかの上陸ツアーがあります。やまさ海運の「軍艦島上陸周遊コース」は長崎港ターミナルビルから1日2便が出航しています。料金は施設使用料を含んだ4500円、所要時間2時間30分のコースです。旅行の行程に合わせてツアーを選びましょう。近代日本の経済を支えた軍艦島の廃墟の数々は見ごたえがあります。

長崎からハウステンボス行きの直通バスで九州随一のテーマパーク、ハウステンボスへ。周辺にも多数のホテルがありますが、オフィシャルホテルに泊まるのが何かとお得です。「ホテルヨーロッパ」はアムステルダムにある同じ名前のホテルをさらにグレードアップして建てられたホテルです。佐世保出身の作家、村上龍氏も訪れることで知られています。

11月上旬から5月下旬に開催されるハウステンボスの冬のイルミネーション「光の王国」は日本一と称されるほどの見事なものです。約1300万個の電球が使用され、ハウステンボス全体を光で彩ります。22時まで実施されていますので、チェックアウトしておいしい地元グルメを食べてからでも十分楽しめます。

約152万㎡という広大な敷地には、大村湾に開けた港町を再現したゾーンや風車と一面の花畑が魅力的なフラワーロード、アトラクションなど見どころがたくさんあります。中世ヨーロッパの街並みを再現した世界はどこを見てもフォトジェニックな光景ばかり。お土産も多数そろい、公共交通機関へのアクセスも良いので九州ひとり旅の終点には最適です。

住所:長崎県佐世保市ハウステンボス町7-7 電話番号:0570-064-110

続いてのひとり旅の起点は福岡県の博多駅。博多駅からは大分県を代表する温泉地、別府温泉、由布院温泉をつなぐリゾート列車「ゆふいんの森」が発着しています。全席指定席のゆふいんの森は、木の温もりとエレガントな車内が魅力。サロンスペースやビュッフェコーナーもあり、のんびりと列車の旅を楽しめます。

ゆふいんの森をJR別府駅で降りると九州一有名な別府温泉郷に到着です。別府温泉だけでなく、明礬(みょうばん)温泉、亀川温泉、鉄輪(かんなわ)温泉と趣きの異なる温泉が多くあるスポットで立ち寄り湯もできます。そして別府観光のハイライトは「べっぷ地獄めぐり」。「血の池地獄」「海地獄」といった7つの地獄を観覧できます。

JR別府駅から1時間ほどでJR由布院駅に到着です。由布院温泉は九州でも指折りの人気宿泊スポットです。できれば「山荘 無量塔(むらた)」「由布院玉の湯」「亀の井別荘」といった「由布院御三家」と呼ばれる名宿に宿泊したいもの。「亀の井別荘」は大正時代に貴人接待のために建てられたという風雅な宿です。旅の疲れをゆったりとした時間の中で癒やしましょう。

翌朝は亀の井別荘から歩いてすぐの金鱗湖(きんりんこ)まで散歩に出かけるのがおすすめです。ここは由布院観光の定番スポットです。年間を通して水温が13℃から15℃と一定で、冬は暖かく感じるほどです。気温の低い日の早朝は幻想的な霧に包まれた金鱗湖を見ることができます。

金鱗湖付近からJR由布院駅を結ぶ由布院のメインストリート、湯の坪街道には「マルク・シャガールゆふいん金鱗湖美術館」や「ゆのつぼ共同浴場」など見どころがたくさん。ショップも数多くあり、駅へ向かうまでにお土産選びや食べ歩きで由布院グルメを味わえます。

由布院から標高1000m級の山が連なるくじゅう連山へのアクセスはレンタカーなどの車が便利です。やまなみハイウェイと呼ばれる高原ドライブウェイは絶景ポイントの連続。玖珠(くす)川上流に位置する九酔渓(きゅうすいけい)は紅葉の名所としても有名です。そのほか高さ173mと日本一の高さをほこる九重(ここのえ)“夢”大吊橋など見どころがたくさんある九州でも人気のドライブルートです。

くじゅうのドライブコースにはいろいろなレストランやカフェがありますが、一番のおすすめは九重“夢”大吊橋から車で10分の天空館。JA直営の物産直売所で2号館にはご当地グルメの九重夢バーガーが味わえます。豊後牛パテのモモガー、いのししパテのシシガーなどここでしか食べられない味をぜひお楽しみください。

やまなみハイウェイのハイライトはくじゅう連山や阿蘇五岳を背景に季節の花々が楽しめるくじゅう花公園。春はチューリップやパンジー、夏はラベンダーやひまわり、秋はコスモスと年間を通して一面の花畑を見ることができます。その種類はなんと約500種500万本。すがすがしい高原の空気と美しい花々に癒やされるドライブです。

くじゅう花公園から車で約20分走ると熊本県の黒川温泉街に到着します。年間100万人もの観光客が訪れる人気の温泉地、黒川温泉では入浴手形を発行しています。1枚1300円の入浴手形は黒川温泉にある24宿のうちお好みの3宿の露天風呂が利用できます。おすすめは乳白色の緑色をしたにごり湯が魅力の「黒川荘」。ゆったりとドライブで疲れた体を休めましょう。

住所:熊本県阿蘇郡南小国町満願寺6755-1 電話番号:0967-44-0211

黒川温泉から車で40分ほどで九州を代表する観光地、阿蘇五岳を一望できる最高のビュースポット大観峰に到着します。この地はアイドルグループ「嵐」のCMロケ地になったことでも話題になったところ。秋に雲海を見ることができます。阿蘇ならではのダイナミックな風景を堪能しましょう。

熊本のシンボルであり、日本三大名城のひとつに数えられる熊本城。1607年に肥後藩主、加藤清正公が完成させた名城です。残念ながら2016年の熊本地震で大きな被害をこうむり、復興に向けて再建中です。立ち入り禁止区域もありますが、一部エリアは観覧することができます。熊本城に隣接した「桜の馬場 城彩苑(じょうさいえん)」では歴史体験施設や飲食物販施設があります。

熊本のご当地グルメといえば熊本ラーメン。熊本ラーメンの特徴は豚骨ベースのスープ、歯ごたえのある中太麺、にんにくです。おすすめ店は1954年創業、熊本ラーメン発祥の店といわれるこむらさき本店。豚骨スープに鶏ガラを加えたスープはまろやかで好評。特製チャーシューメン(1030円)のチャーシューは柔らかくて絶品です。

住所:熊本県熊本市中央区上林町3-33 電話番号:096-352-8070

これまで雄大な山の風景を見てきましたが、時間に余裕があるならぜひ足をのばして訪れたいのが天草です。天草五橋と呼ばれる5つの橋で九州本土と天草諸島は結ばれており、そこから見える風景は天草松島と称されるほど見事な風景です。天草を代表する景勝地、妙見浦や崎津教会など観光スポットが数多くあります。

続いての九州ひとり旅のおすすめルートは宮崎県の高千穂から始まります。旅の起点は熊本空港、移動にはレンタカーが便利です。高千穂峡は深いV字型の渓谷が7㎞続きます。途中にある落差17mの真名井の滝は必見です。マイナスイオンたっぷりの幽玄の世界を満喫できます。

高千穂峡のすぐ近くにある高千穂神社は1900年ほど前に創建された古社です。縁結びの神様として知られ、社殿の横にある根元がつながった2本の大きな杉のまわりを好きな人と手をつないで3回まわると良縁成就、子孫繁栄などのご利益があると評判です。ひとりでも念じればご利益があるといわれる最強のパワースポットです。

高千穂神社から車で2分のところに巨大なモニュメントが目をひく道の駅 高千穂があります。食事処では高千穂グルメを味わえます。5年に1度行われる和牛のオリンピック「全国和牛能力共進会」で2007年度にグランドチャンピオンの座を勝ちとった「高千穂牛」が名物になっています。

住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井1296-5 電話番号:0982-72-9123

高千穂から車で2時間ほどで宮崎市内へ。宮崎のご当地グルメといえば、今では全国区となったチキン南蛮があります。JR宮崎駅近くにあるおぐら本店は、タルタルソースつきのチキン南蛮を考案した洋食店です。お休みの日は行列ができるほどの人気店。鶏のむね肉一枚を使ったボリューム満点のチキン南蛮(1010円)はぜひともいただきたい宮崎グルメです。

住所:宮崎県宮崎市橘通東3-4-24 電話番号:0985-22-2296

JR宮崎駅から車で16分のフェニックス・シーガイア・リゾートは太平洋に面した南国ムードあふれるリゾート複合施設です。宿泊施設はシェラトン・グランデ・オーシャンリゾート、コンドミニアムタイプのラグゼ一ツ葉、コテージヒムカの3種類あります。お好みに合わせて宮崎を満喫できるホテルをセレクトしましょう。そのほかにも温泉やスパなどの施設も充実しています。

住所:宮崎県宮崎市山崎町浜山 電話番号:0985-21-1113

宮崎を出発して車で1時間30分ほどで鹿児島県霧島市に到着します。まずは南九州一の規模をほこる古社、霧島神宮へ参拝。霧島神宮は日本で初めての新婚旅行をしたといわれる坂本龍馬・おりょう夫妻が立ち寄った神社でもあります。龍馬は参拝後「立派で歴史を感じさせるお宮だった」と手紙に書いていたといいます。

標高1400m級の山が連なる霧島には豊富な湯量が自慢の温泉が数多くあります。丸尾、湯之谷、林田、硫黄谷、関平、栗川、殿湯、野々湯、新湯の9つの温泉からなる温泉郷の中には立ち寄り湯ができるところもありますので、ぜひ入りたいもの。「旅行人(りょこうじん)山荘」は展望の良い高台に建つ人気の宿で立ち寄り湯もできます。

住所:鹿児島県霧島市牧園町高千穂龍石3865 電話番号:0995-78-2831

霧島から車で1時間ほどで鹿児島市内へ。薩摩77万石の城下町として栄えた鹿児島市内には島津家ゆかりの史跡が多数あります。2018年のNHK大河ドラマで西郷隆盛が主人公となるため、注目の観光スポットです。特に見事なのは、島津家別邸として建てられた名勝 仙巌園(せんがんえん)です。桜島を築山に、錦江湾を池に見立てたダイナミックな庭園で世界遺産に登録されています。

薩摩半島の南東に位置する指宿(いぶすき)の名物は、砂にうまって体をあたためる砂むし温泉。専用の浴衣を着て砂の上に横たわりスタッフに砂をかけてもらいます。10分ほどするとじわじわと汗が出てきて体の代謝をうながすデトックス効果かあるとか。専用の施設もありますが、指宿シーサイドホテルなどでも体験できますので、宿泊におすすめです。

住所:鹿児島県指宿市十町1912 電話番号:0993-23-3111

ご紹介した魅力がたくさんつまった九州のおすすめスポットはいかがでしたか?広い九州にはまだまだご紹介しきれないほど多くの観光地、温泉、グルメがあります。自由にプランニングできるのもひとり旅の楽しみのひとつです。日頃頑張っている自分へのご褒美に九州ひとり旅を楽しみましょう。