この記事の目次
京都の「妙心寺」は紅葉の名所
「京都」は毎年多くの観光客が紅葉を楽しみに訪れる場所として知られています。古き良き日本の風情が残る京都。こちらの特集では、多くの紅葉スポットの中からJR花園駅から好アクセスの「妙心寺」をご紹介いたします。「妙心寺」の紅葉から御朱印、ド迫力の龍の絵、塔頭(たっちゅう)まで、妙心寺の見どころを押さえておきましょう。
見どころ満点な京都の紅葉スポット
京都の秋の風物詩と言えば、紅葉です。京都で秋を堪能しようと世界中から多くの人が訪れます。そんな京都には見どころがいっぱいです。京都の紅葉の名所と言えば、清水寺、嵐山、南禅寺、大原の三千院など挙げればきりがありません。地元の京都人でもなかなか行きつくせないほど、京都は山に囲まれているので、どこを歩いても美しい景色が楽しめます。
京都「妙心寺」は日本最大級の禅寺
京都の中心街からもアクセスがいい「妙心寺」は、日本最大級の禅寺として有名です。全国各地から禅の世界観を体験しようと多くの観光客が訪れる場所です。境内には14もの建物が建てられており、見学するだけでもかなり見ごたえがあります。見どころいっぱいの京都の禅寺「妙心寺」で、しっぽりと大人の京都を楽しんでみてはいかがでしょうか。
京都「妙心寺」の歴史
四季折々の風景が楽しめる妙心寺は、その荘厳な佇まいで人々を魅了しています。全国各地に3400ものお寺があると言われている臨済宗妙心寺派の最大級の禅寺である妙心寺が建てられたのは、鎌倉時代にさかのぼります。平安京の北西部に位置する妙心寺は、出家をした花園天皇によって創設されました。
妙心寺はその昔6代目の住職の時代に、断絶の危機に瀕したことがありました。応仁の乱を企てたとされる一派と、6代目の住職との間に深い関係があったことを、対立していた将軍である足利義満に知られてしまったことが断絶の危機に瀕する発端でした。怒った足利義満によって住職は隔離され、寺院も取り上げられてしまったのです。
しかしその33年後に、妙心寺を創設した一族の末裔に、寺の一部が分け与えられたのをきっかけに、結果的に妙心寺が復活の道をたどることになります。愛知県の尾張から僧侶を呼び寄せ、当時の住職自らも妙心寺の復活のために汗を流すことを厭わなかったおかげで、現在の妙心寺の復活を実現することができたと言われています。
京都「妙心寺」の境内
京都の観光地からも好アクセスの「妙心寺」には国の重要文化財も多く、歴史的価値の高い建造物を間近に見ることができます。厳かな雰囲気に包まれた境内にて、京都の風流な風景を楽しんでみるのはいかがでしょうか。それでは、妙心寺を観光する前に具体的な見どころをチェックしていきましょう。
京都「妙心寺」の代表的な建物:龍が住む真っ赤な三門
妙心寺の中でも一際目を引くのが真っ赤な三門(さんもん)です。国の重要文化財にも指定されており、こちらでは京都の夏を代表する様々な行事が執り行われます。また、1599年に建てられた三門の梁や柱には、今にも動き出しそうな龍や鳳凰、飛天(仏様の周りを舞う天人や天女)が力強いタッチで描かれています。
京都「妙心寺」の代表的な建物:妙心寺の台所「庫裏」
妙心寺の台所と呼ばれているのが1653年に建てられた「庫裏」(くり)です。こちらは、妙心寺で行われる座禅会などの際に、何百人もの食事を調理するために使われました。内部は通常は非公開ですが、重要文化財に指定されている貴重な庫裏の写真をホームページにて見ることができます。
京都「妙心寺」の見どころ1:迫力満点の「雲龍図」
江戸時代に建てられた法堂(はっとう)という建物には、仏像がありません。こちらでは住持(じゅうじ)と呼ばれる寺の管理をする人間による法座(ほうざ)や座禅が行われます。法座とは説法を聞く集会を意味します。1657年に建てられたこちらの法堂では、8年という長い年月を費やして描かれた「雲龍図」を実際に見ることができます。
京都「妙心寺」の「雲龍図」は必見
龍は古代から龍神としてあがめられており、沢山の寺院の法堂には龍の絵が描かれています。龍が法堂に描かれる理由は2つあります。1つは龍は水をつかさどることから、説法がこだます法堂の天井から仏教の教えの雨をを降らせると言われていることにあります。2つ目の理由同じく水に由来しており、寺院を火災から守る力があると信じられています。
鏡天井から見下ろす龍神の眼力
妙心寺の雲龍図は、鏡天井と呼ばれる禅寺でよく見られる一枚板の天井に描かれています。鏡天井には細かい淵がないので、まるで鏡のように見えることからそう呼ばれています。妙心寺の雲龍図は、江戸時代前期の画家、狩野探幽(かのうたんゆう)によって描かれ、墨の濃淡が繊細に使い分けられた迫力ある絵が見どころです。
8年の歳月をかけられた渾身の雲龍図
「妙心寺」の雲龍図は狩野探幽が8年の歳月をかけて制作し、55歳の時に完成させたと言われています。こちらの雲龍図に描かれている龍神の目は一度見ると背筋が伸びるような迫力があります。どの角度から見ても目が合い、違った表情に見えることから「八方睨みの龍」という異名でも知られています。これは是非チェックしたいポイントです。
雲龍図が見られる他の京都の寺院も
「妙心寺」だけではなく、京都では多くの寺院で雲龍図が見られます。雲龍図の奥深さに魅せられてしまったら、是非ほかの寺院も訪れてみてはいかがでしょうか。力強い龍神の表情を眺めていると、なんだか日頃の喧騒を忘れて、禅の世界の奥深くに迷い込んでしまったような気持ちになります。気になる5つの雲龍図がある寺院へのアクセスこちらです。
5つの雲龍図を巡ってみよう
風神雷神図屛風で有名な建仁寺(けんにんじ)でも、雲龍図が見られます。建仁寺の法堂に描かれた雲龍図はなんと平成生まれだということをご存知でしたか。建仁寺の創建800年記念に、日本画家の小泉淳作によって、約2年の歳月をかけて作成されました。なお、風神雷神図屛風は現在京都国立博物館に寄託されており、建仁寺では複製画を見ることができます。
住所 | 京都府東山区大和大路通り四条下る小松町 |
電話番号 | 075-561-6363 |
東福寺で紅葉と龍を眺める
境内には約2000本のカエデが植えられており、京都屈指の紅葉の名所としても有名なのがこちらの東福寺です。京都駅からもアクセスがよく、一年を通して様々な景観を味わうことができるスポットです。東福寺の法堂には体長54メートルのダイナミックな雲龍図が描かれています。こちらは建物の外から見ることができます。
住所 | 京都府東山区本町15丁目778 |
電話番号 | 075-561-0087 |
大徳寺の龍は戦国時代と繋がっている
京都市北区紫野にある大徳寺は、1315年に建てられました。応仁の乱で一度焼失しましたが、あの有名な一休和尚により復興しました。豊臣秀吉が織田信長を弔った場所としても知られており、名立たる戦国武将の塔頭が建てられました。大徳寺にある雲龍図は狩野探幽の初期の作品で、雲龍図の下で手を叩くと龍が鳴いているように聞こえると言われています。
住所 | 京都府北区紫野大徳寺町53 |
電話番号 | 075-491-0019 |
相国寺の龍は鳴く
相国寺(しょうこくじ)は、足利義満によって建てられました。火災などにより焼失するたびに、再び息を吹き返してきたお寺です。現在建てられている法堂は、日本最古のものです。金閣寺と銀閣寺は、双方が相国寺の塔頭(禅寺の高僧のための小寺)ということをご存知でしたか。相国寺の雲龍図は、春と秋の特別公開時のみ拝観可能です。
住所 | 京都府京都市上京区今出川通烏丸東入 |
電話番号 | 075-231-0301 |
南禅寺の渋い雲龍図は目力ばっちり
南禅寺は地下鉄東西線「蹴上駅」から徒歩10分と好アクセスです。こちらにある雲龍図は内部で見ることはできませんが、外から眺めることができます。他の寺院の雲龍図に比べて、全体的に黒い部分が多く、暗闇の向こう側に浮かび上がる龍の姿と鋭い眼光が見どころです。一度見たら忘れない、圧巻の雲龍図をご覧になってはいかがでしょうか。
住所 | 京都府京都市左京区南禅寺福地町 |
電話番号 | 075-771-0365 |
京都「妙心寺」の見どころ2:塔頭「桂春院」で心穏やかに
京都最大の禅寺である「妙心寺」の塔頭(たっちゅう)寺院である桂春院(けいしゅんいん)は1598年に創建されました。塔頭とはお寺の中に建てられた子院、小寺院という意味があります。こちらの桂春院のお庭は国の史跡・名勝として指定されており、景観が非常に美しいのが特徴です。拝観時間は午前9時から午後17時迄です。参拝料は1人500円。
住所 | 京都府京都市右京区寺ノ中11 |
電話番号 | 075-463-6578 |
京都「妙心寺」の見どころ3:塔頭を見たら浴室へ
妙心寺の塔頭寺院である桂春院で心が癒されたら、次は江戸時代に作られた浴室の見学はいかがでしょうか。禅寺に浴室と不思議がられるかもしれませんが、妙心寺には浴室があります。風呂が沸いたことを知らせる鐘があり、庶民的な一面を見ることができます。こちらは法堂と同様に20分ごとに説明があるので、是非聞いてみましょう。
京都「妙心寺」で御朱印をもらおう
最近では神社仏閣巡りが流行しており、それに伴い御朱印を集める人が増え始めています。巷では可愛いデザインの御朱印帳も多く販売されており、御朱印帳として活用するだけでなく、日記帳やトラベルノートとしても使われています。そんな今人気の御朱印を、京都「妙心寺」でも集めてみませんか。
「御朱印」とは何か
神社仏閣巡りをした際に頂く「御朱印」。そもそも「御朱印」というのは、神社仏閣で写経をを行った際の証明として頂いた印という意味があります。「御朱印」を頂くということは、あなたが訪れた神社やお寺で神様と結んだご縁を表しますから、扱いには気を付けなければなりません。スタンプなどと混在して使用することのないように注意しましょう。
「御朱印」は神様と同じ
日本では古くから、神社仏閣巡りでいただいた「御朱印」には、神様の力が宿っていると考えられています。神々の力が宿る「御朱印」が極楽浄土への道しるべになるので、葬儀の際には御朱印帳が故人の棺へ一緒に入れられます。自分自身を守ってくれる大切な存在として、いただいた御朱印帳を丁寧に扱うようにしましょう。
京都「妙心寺」の御朱印の特徴
46か所の塔頭を持つことでも知られている京都の「妙心寺」は、その塔頭の数からも想像できるように敷地が広大です。そんな「妙心寺」では、通常拝観が可能な法堂と浴室にて御朱印をもらうことができます。法堂にある拝観受付にて、「御朱印」を受け付けています。その際には必ず、御朱印だけを書いてもらっている「御朱印帳」を使用しましょう。
塔頭ごと違う「御朱印」が面白い
妙心寺では通常公開されていない塔頭もあります。しかし、春と秋の特別拝観の時期になると、普段は見ることができない塔頭を拝観することができます。こちらの特別拝観期間中は、通常時ではいただけない貴重な「御朱印」を手に入れることができます。また、春と秋では御朱印に書かれる言葉も変化するもの、見どころです。
京都「妙心寺」の御朱印の料金
拝観時期や塔頭によって異なる「妙心寺」の御朱印。心を込めて参拝をしたあとには、「妙心寺」の神様とのご縁を結ぶ「御朱印」を頂きに行きましょう。参拝で清められた心をいつまでも保てるように、そして京都の「妙心寺」を訪れた旅の思い出になるように、丁重に扱うことをお忘れなく。御朱印の料金は300円です。
京都「妙心寺」の御朱印の受付時間
それでは、紅葉の時期に大人気のスポット「妙心寺」の「御朱印」の受付時間についてチェックしておきましょう。「妙心寺」は昨今の京都観光人気で観光客が入り乱れる京都市内では珍しく、広大な敷地をゆっくりと拝観することができるので、「御朱印」の受付もさほど混むことはありません。
拝観料と時間も確認しよう
「妙心寺」の御朱印は、法堂と浴室の拝観時間に合わせて受け付けています。拝観時間は午前9時10分から11時50分、昼は12時半から拝観可能です。午後の拝観時間は季節によって異なります。3月から10月は、午後は13時から16時40分、11月から2月は午後13時から15時40分迄です。拝観料は大人500円、中学生300円、子供100円です。
京都「妙心寺」へのアクセス情報
妙心寺へは電車、バス、タクシーどれをとってもアクセスがいいのが特徴です。電車の場合はJR京都駅から花園駅まで約12分、そこから徒歩で約5分ほどで到着します。バスを利用する場合は、京都駅のバスターミナルから京都市バス26番系統に乗車、約40分で妙心寺の北門へ到着します。タクシーを利用しても京都駅から約25分です。
住所 | 京都府京都市右京区花園妙心寺町64 |
電話番号 | 075-463-3121 |
京都の「妙心寺」の拝観コース
せっかくの京都旅行へ来たのだから、効率よく観光地を巡っていきたいものです。余すことなく京都を巡っていく為にも、「妙心寺」のおすすめの拝観コースを事前に把握しておくと便利です。こちらでは、1時間コース、2時間コース、半日コースと所要時間に合わせて見どころをご紹介いたします。
「妙心寺」の見どころを楽しむ短時間コース
紅葉を楽しみながら、京都の「妙心寺」境内を歩きましょう。まずは1時間コースからご紹介します。妙心寺の南門からスタートし、仏殿でお参りをします。仏殿の中へは入れませんが、外からでも十分見ごたえがあります。次に大きな屋根が見ごたえ抜群の大方丈へ。こちらは通常公開をしています。最後に法堂か浴室で案内を聞きながら散策、南門から外へ。
2時間コースはもう少しゆっくりと楽しめる
次は2時間コースです。JR花園駅から徒歩で約5分で到着するアクセス抜群の南門からスタートします。仏殿でお参りをした後は、国宝の水墨画が見どころの退蔵院へ向かいます。退蔵院は9時から17時迄が拝観時間です。拝観料は大人500円、小中学生は300円が別途必要です。退蔵院では練り香水やシャツなどポップなお土産も手に入ります。
「退蔵院」はネットでアクセスすると面白い
2時間コースでご紹介した「退蔵院」の副住職の方は、プレゼンテーションをする海外のテレビ番組が京都にやってきた際、登壇された方です。国境を越えた禅の教えや他宗教を尊重し、共存していく術についてを聞き心地の良い語り口でお話になり、動画サイトでも大きな反響を得ました。書籍も出版されており、禅を通して人の行き方を発信していらっしゃいます。
半日コースで禅の世界にどっぷり浸かろう
最後にご紹介する半日ぶらりコースは、南門、仏殿、退蔵院、大方丈、法堂と浴室を巡り、それらの次に開山堂へ向かいます。開山堂は外からの拝観になりますが、一日三度の食事が運ばれる開山像が祭られており、妙心寺で最も神聖な場所と呼ばれています。次に訪れるのは大心院宿坊です。ここは事前申し込みで宿泊ができます。
大心院宿坊を訪れたら、桂春院の美しい緑を目に焼き付けましょう。大心院宿坊は参拝料が300円、桂春院は400円です。塔頭、庭園の詳細などは妙心寺のホームページを事前に確認しておくことをおすすめします。また、妙心寺のある花園駅からは、東映太秦映画村や桜の名所仁和寺などのスポットにもアクセスがいいです。
京都の「妙心寺」で禅体験
「禅」という言葉には「心」という意味があるのをご存知ですか。頭でっかちな人間にならないよう、常に自分の心と対話をすることの大切さを学べるのが「禅」です。こちらの京都の「妙心寺」で行われる禅体験では、五感を全て使って「禅」の世界を知ることができます。あなたも京都の「妙心寺」で「禅」の世界の扉を開きませんか。
京都の「妙心寺」で写経体験
京都の「妙心寺」では写経体験ができます。写経とはお釈迦様の教えを書き写すこと。こちらは事前予約の必要はありません。受付時間は午前9時から11時、午後13時から15時迄です。納経料は1人1000円です。8名以上で利用する場合は、事前に問い合わせをすることをお忘れなく。日頃の疲れを忘れて、無心になってみませんか。
京都の「妙心寺」の女性用禅体験コース
JR花園駅からアクセスのいい京都の「妙心寺」では、女性を対象にした禅体験のコースが受講できます。岐阜県にあるは天衣寺で行われる合宿のようなもので、一泊二日を通して禅について学びます。体験料は1人5000円。携帯電話や貴重品は開始時に回収がされますが、強制ではありません。もっと禅を本格的に学びたい方には3日のコースもあります。
京都の「妙心寺」で紅葉を楽しもう
これから秋が始まる日本。涼しさが増してくると話題に上るのが「紅葉」です。今年の秋は京都の紅葉ベストスポットである「妙心寺」を訪れてみませんか。京都から好アクセスな場所にあり、雅な街並みと荘厳な雰囲気漂う「妙心寺」。塔頭や宿坊など魅力あふれる風景に心が癒されること間違いありません。最後までご覧いただきありがとうございました。
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