下地島の空港17エンドは絶景スポット！桟橋がおすすめポイント！

下地島という沖縄の離島を知っていますか?宮古諸島にある下地島は周囲が17.5km、人口50人足らずの小さい島です。そんな空港に3000mの滑走路を持つ空港があります。この空港こそ、知る人ぞしる、下地島の絶景ポイントなのです。下地島とそこにある絶景、下地島空港についてご紹介します。

宮古島に向かう飛行機からも桟橋が伸びているのがわかる下地島。訪れるには、宮古島から伊良部島を経由して向かいます。宮古島と伊良部島の間に伊良部大橋があるので、宮古島から伊良部島までは15分、伊良部島から下地島はすぐです。レンタカーかタクシー、バスなどの車での移動となります。

伊良部島と下地島との境界は3kmにわたる水路になっています。水路の幅は数十mと短いため、水路にかかる複数の橋を渡って簡単にアクセスできます。伊良部島をドライブしていたら知らないうちに下地島に到着していた、と感じる観光客もいるほど、下地島と伊良部島は近いです。

下地島には下地島空港という空港があるのですが、旅客機などを受け入れる一般的な空港ではないため、飛行機で訪れることはできません。この国内でも珍しい用途の下地島空港については次章でご紹介します。また、沖縄でも指折りの美しい海に面していますが船の航行もありません。

下地島空港は、民間旅客機の操縦士の訓練のための設備が整えられており、かつてはジャンボジェットなどの離発着の訓練があり、観光客でも特に航空ファンに人気の場所でした。2014年を最後に大型航空機の訓練は行われていません。現在は運がよければ海上保安庁や琉球エアコミューターなどの小型機の訓練を見ることができます。

現在はほぼ無人の下地島空港ですが、2017年3月に空港施設の再開発が決定し、近い将来プライベートジェットやLCCの受け入れをするようです。2018年10月頃の開業が予定されているので、美しい海と桟橋、迫力ある航空機とのコラボレーションが再び見られる日が来るかもしれません。

下地島空港は沖縄県が管理する空港です。立派な管制塔なども完備されていますが、桟橋やターミナルなどの施設内には入れません。誘導灯などが少しさび付いたところなどが見られますが、そこが逆に魅力と捉えられ、海の美しさとの落差がフォトジェニックなスポットと言われています。

島の北側の海に滑走路が突出しているため、空港の外周を通る道に沿って車で進むと、桟橋と鮮やかなコバルトブルーの海を見ることができます。この最も美しいおすすめ絶景ポイントは、真北を0度とし170度の方角に向かって航空機が着陸してくる箇所ということから、航空用語で「17エンド」と呼ばれています。

空港周辺の道路に車を停めて、テトラポットや桟橋近くの砂地に降りると、そこはただただ澄み切った海が広がっています。砂地の部分は干潮の時に出てくるもので、満潮の時は道路から海を眺めましょう。つい時を忘れてのんびりしてしまうこと間違いなしの絶景です。

海にのびる桟橋、空港のフェンスや管制塔などの設備、時々見かける訓練中の小型機など、ここでしか見られない景色、ここでしか撮れない被写体が待っています。知られたスポットとは言え、混み合うことがないのも魅力です。下地島空港が全面協力したアニメ「ストラトス・フォー」の聖地でもあり、下地島ではずせない場所です。

素晴らしい絶景が広がる17エンドは、桟橋周辺で沖縄らしいマリンスポーツを楽しむこともできます。主に宮古島や伊良部島からツアーが出ています。ダイビングやシュノーケルはもちろん、人気上昇中のSUP(Stand Up Paddleboard)は、ボードの上に立ったままでパドルを漕いで進むので、海面からの景色を眺められ、おすすめです。

下地島空港近くに宿泊するのも手です。下地島空港においてANAのパイロットの飛行訓練が行われていた時に、パイロットの卵の方々が泊まっていた「下地島コーラルホテル」がおすすめです。現在はホテルやコテージ以外に食事処やスポーツ施設を備えた「さしばの里」として整備されています。

17エンド周辺はあまりの絶景に時を忘れて滞在してしまいがちですが、日よけなどがまったくないため、暑い時期は熱中症に注意しましょう。また、空港の周囲の道はあまり広くないため、撮影などをしている時に他の車の通行のじゃまにならないようにしましょう。

下地島に来たなら訪れたいスポットの1つは下地島巨岩（帯岩）です。これは約240年ほど前に起こった大津波の時に、打ち上げられた大きな岩です。高さ約12.5m、周囲約59.9mと大変な大きさで、津波で打ち上げられたいわゆる津波石としては世界最大とも言われています。

現在は宮古島市の史跡となっています。下地島空港建設の時に大半の津波石は爆破などで撤去したのですが、この巨岩は津波の脅威を伝えるべく、残されたということです。この巨岩ほどの大きさのものはないですが、伊良部島の佐和田の浜にも同じ時の津波石が無数に残っています。

巨岩の前には神社のような鳥居が設けられ、民間信仰の対象としてあがめられています。大漁や航海安全、家内安全を祈るということで、自然の猛威にさらされやすい沖縄ならではのスポットと言えます。すぐ近くに無料の駐車場もあるので訪れやすい場所です。

岩場に突然ぽっかりと穴のようにあいた2つの池が、底ではつながっているという通り池。下地島ナンバー1の観光ポイントです。2つの池はどちらも50mほどの水深があり、水の色は神秘的な深い青色をしています。国の名勝及び天然記念物にも指定されています。

駐車場から通り池に至るまでの道は遊歩道のように整備されて歩きやすいです。両脇に沖縄の風土らしい植物がうっそうと茂り、池までの道がより神聖な雰囲気になっています。下地島の中ではたくさんの観光客が訪れる場所ではありますが、神話も伝わる池なので、静かに眺めるのが合っているようです。

通り池には海からも行けるため、ダイバーにも人気です。鍾乳洞が波によって侵食された後にできたとも言われ、海底の洞窟はその形成過程も独特で、地形美を堪能できます。また、水温の違う境界の水の色が異なるところを突破し、太陽光によって移り変わる水面の色合いを感じるひとときは感動的だということです。

ダイビングをしなくても、下地島の海の美しさは十分に感じることができるスポットが中の島海岸です。売店やシャワーなどの設備が完備されていないのはネックですが、その代わりに素晴らしい自然の残るビーチです。長年波に削られながら作られた複雑な地形であることからたくさんの魚がいることが期待できます。

沖縄でも屈指の透明度の高さがあり、それほど岸から離れないところであっても熱帯魚やイワシの群れ、イカの泳ぐ姿がシュノーケリングで存分に楽しめるのが魅力です。その景観は下地島や伊良部島だけでなく、宮古島諸島全体でも1,2を争う美しさだと言われています。

砂浜でなく、石がごろごろしたところから海に行くため、こちらの海岸で遊ぶ時はマリンシューズがあった方がいいでしょう。どこの海岸でも同じですがライフジャケットは必須です。道路沿いにシュノーケルセットなどのレンタルの業者が車で来ている時もありますが、前もっての準備がよりスムーズです。

下地島で観光の後は、おいしい郷土料理はいかでしょうか?郷土料理をアレンジして誰の口にも合うような料理に仕上げたお店は「琉宮」です。下地島周辺で捕れるマグロやカツオは絶品です。エスニックな要素なども取り入れた、バラエティに富んだ目にも楽しい料理は何度でも訪れたい魅力があります。

下地島から宮古島に戻る前に途中の伊良部島でゆっくり景色を眺めたい時におすすめのお店はイタリアンカフェの「BOTTA」です。佐和田の浜に面したテラスで海風に吹かれながらのんびりと食事ができます。本格的な石窯で焼いたぱりぱりのピザがお店のイチオシメニューです。

居酒屋で食事をしたいなら、「居酒屋でんみ」はいかがでしょうか。地元食材のおいしさを生かしつつ創意工夫を凝らした料理で、お酒も進みます。下地島観光の後に“通り池”という名前の泡盛をいただくのもいいでしょう。店内は陽気な雰囲気で、旅行の気分も盛り上がること間違いなしです。

かつて下地島を訪れる人は宮古島から高速船やカーフェリーに乗って伊良部島に行き、そこから下地島へアクセスしていました。2015年1月以降は伊良部大橋の完成により、宮古島から車で15分ほどで行ける近い離島となりました。沖縄随一の絶景を見に、下地島へ訪れてみてください!